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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

やる気のない派遣社員をやる気にさせた

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東北地方から冬期の間だけ出稼ぎに来ていた人が3人くらいいました。

人材派遣会社の派遣社員ですが、工場内の仕事のつもりが屋外の仕事になったので、全員がやる気がありませんでした。

派遣会社のやり方に問題はありますが、今さら言ってもどうしようもありません。

私としては、笑い話を聞かせてもらったのですが、「じゃあ、やる気が出なくて当然ですね~。ぼちぼちでいいですよ~」とは言えません。

その人材をうまく動かすのも私の仕事ですので、どうすれば良いかを考えました。

彼らの口から出てくるのは、こんな言葉ばかりでした。

「話が違う」

「初めての仕事なのでわからない」

「環境が変わって慣れない」

こうした言い訳が次々に出てきました。

全員、私よりも一回りも二回りも年上なのですが、情けない言葉ばかりが出てきたのです。

そこで、私の従業員の話をしました。

私の話をしても、「立場が違う」とか、「あなただからできた」とか言われそうでしたので、立場が近い従業員の話をしたのです。

私の従業員は、大半が未経験者でした。

20代前半が多くて、10代も何人もいましたので、未経験どころか仕事の経験もろくにありません。

そんな状態なのに、一人前の人材として仕事を受けていますので、とにかく頑張るように言います。

そして、一生懸命に仕事をして、どんどん成長していきました。

また、経験者であっても、経験したことがない仕事の経験者として行かせたこともあります。(笑)

めちゃくちゃな話の連発だったのですが、それでも全員が頑張ったので何とかなりました。

それに比べたら、誰かに仕事を教えてもらえて、ぼちぼちの仕事で給料がもらえる3人は天国です。

そういった話をガツンとしました。

そうすると、自分たちがいかに泣き言ばかりを言ってたのかがわかったようです。

いかに恵まれた環境だったかに気が付いてくれたのです。

そして、全員が「気持ちを入れ替えて頑張ります!」と言って、頑張りだしたのです。

実際のところは、仕事面では大して成長しなかったのですが、それをきっかけにして気持ちが切り替わり、やる気が起こったのは間違いありません。

相手を怒ったり、強制したり、うまく説明しても理解できることではありません。

理解できたとしても、気持ちが切り替わったり、行動に移したりするのは別の話です。

こうして身近な実例を説明すれば、すんなりと聞いてもらえて、わかってもらえるということですね。

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