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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

人の上に立つ仕事がすぐにできた理由

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メインの工場では、私も現場に入って仕事をしていたのですが、私だけ違う仕事をしていました。

従業員は20人くらいいて、彼らは請負形態で仕事をしていました。

私は工場全体の管理的な仕事をしていて、時給でお金をもらっていました。

工場で人を増やしながら、いくつかの現場仕事をしているうちに、工場の管理者が必要ということで声をかけられました。

当時は事業拡大しか頭にありませんし、とにかく人の上に立ちたい性格でしたので、もちろん二つ返事でOKです!

正確には工場面積でいえば半分くらいになるのですが、その上に立てるのは願ってもない話でした。

私が管理する先には、私の会社と同じような元請けが何社かありました。

私よりはるか前から仕事をされていますので、経験も実績も申し分ない事業所であり、従業員が何十人も仕事をしていました。

その上に立つのですから、かなり勇気がいるといえます。

年齢が上だったり、経験豊富だったりすれば別かも知れませんが、20代半ばの若造で、入ってまだ半年も経っていないのに上に立つわけです。

願ってもないチャンスとはいえ、普通なら引いてしまうような環境です。

でも、私はチャンスしか見ていませんので、そんなことはまったく気にしていませんでした。

周囲からは「いきなりで大丈夫か?」と言われたこともありましたが、得意の「まあ、何とかなるだろう!?」で気にしていませんでした。

それで実際にやってみると、これがまた何とかなるものです。(笑)

普通に考えれば、ベテランが私から指摘されれば面白くないはずです。

「このガキはわかったような口をききやがって!」と腹が立って、その通りにやらないかも知れません。

でも、実際はそんなことはありませんでした。

すぐに何か言えばすんなりやってくれましたし、何かあったら言ってくれるようになって、わからなかったら私に聞いてくれるようになったのです。

当時は自信過剰ですので、何とかなる自信があったのですが、それでもびっくりするくらいにすんなりと管理的な仕事にはまったのです。

これは、私に実力があるからそうなったということです!

と言いたいところですが、ほんの短い経験しかありませんし、当時は実力があると思い込んでいましたが、それはただの勘違いです。(笑)

これは、立場の違いで説明することができます。

協力会社として仕事をしている人は、工場が求めている品質に仕上げなければなりません。

たとえば、仕上がり具合に疑問があったら、自分で判断することはできませんので、管理者に聞くしかありません。

それは私になりますので、その仕上がりを見て、瞬間的に善し悪しの判断をすることになります。

それができていたので、何の問題もなくスムーズに管理者の仕事ができたのです。

自分で勝手に判断してクレームが来たら大変ですが、言われた通りにやってOKがもらえていれば、その人の責任ではないということです。

上とか下とかではなく、それぞれの立場に応じた仕事があり、私がそれをすぐにこなしたので、すんなりいったということですね。

「これはOKですが、これはもうちょっとこうしてください」

こんな感じで指示をしていたのですが、大した経験もありませんので、実は私の頭にある適当な基準で、その場の思い付きで言っていたことが多かったのです。

「まあ、何とかなるだろう?!」ならぬ、「まあ、こんなもんでいいだろう!?」という感じですね。(笑)

でも、結果として現場がうまく回ることになったのです。

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