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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

元請け裏切り作戦第二弾の結末

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私の会社の全員が突然、現場に行かなくなりましたので、元請けは蜂の巣をつついたような騒ぎになります。

昔、一緒に仕事をしたこともある元請けの社長の息子を引っ張りだして、他にも人を集めるとかして、必死に仕事を消化しようとしていたらしいです。

作業員の絶対的な数は少ないので、とにかく必死になって、朝から晩までやっていたようです。

そこに、メーカーが追い打ちをかけるように、仕事を意図的に追加していきます。

彼らも意地がありますので、必死になって消化しようとします。

その結果、何とか仕事を消化していき、音を上げることもありませんでした。

彼らにしても、どんな計画が進んでいるのかは十分に承知していますので、何としても阻止したい気持ちが大きかったのだと思います。

最初は楽観視していましたが、日が経つにつれて、気が気ではない状態になってきました。

工場に直接行くことはできませんが、情報は日々入ってきますので、あせりが増してきます。

それでも、こちらとしては待つしかありません。

何もしないで待っているのは、とてもつらいものがありました。

気持ち的には当然つらいのですが、従業員には給料を払わなければなりませんので、金銭的にもつらいわけです。

もし、仕事がなくなってしまったら、とんでもないことになってしまいます。

私は、最初の一週間が勝負だと思っていました。

おそらく月曜日に計画を実行しましたので、金曜日まで持たない計算をしていました。

言い換えれば、金曜日まで持ってしまうと、土、日で何とか盛り返し、そのパターンで続けることができてしまうのです。

でも、予想に反して最初の一週間を乗り切ってしまいました。

最初の一週間を乗り切っても、次の一週間はきついかも知れませんので、それに期待を込めて待つことになります。

それでも、音を上げる様子はありませんので、しびれを切らして工場長に会いに行きました。

「意図的に仕事を増やしてみても、ちゃんと消化しているから、こっちとしても切る理由ができない。まあ、もうちょっと様子を見るけど、このままでは仕方ないなあ・・・」

この返事を聞いて、計画の失敗がわかりました。

元請けも人材を入れつつありましたので、今以上に厳しくなることは考えにくく、どう考えても出て行く様子がありません。

それが、工場に行った最後となりました。

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