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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

引き抜きの話が相手の社長にバレた理由

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コンクリート製品製造の仕事に専念して、従業員を増やしつつある時期の話です。

私の会社は下請けですので、親会社(元請け)があります。
親会社と同じ立場でもう一社、元請けがあり、二社がライバル同士の立場にありました。

ある日、他の従業員が全員帰って、私が一人で仕事をしていた時、もう一社の協力会社の若い従業員二人が私の元にやって来ました。

普段はあいさつをするかしないか程度ですが、雑談を少しして、現状の愚痴を言い始めました。

そして、私の下で働きたいということだったのです。

もう何人かが一緒に来るということで、協力会社の二社から有志を引き抜いて、私に元請けとして独立して欲しいという話でした。

まだこの仕事をやり始めて日が浅いですし、仕事自体は一人前とはいえません。

実際の実力はともかく、この時はすでに事業を拡大することが頭にありましたので、ぜひともやりたいという気持ちになりました。

ただ、あまりに急なことですし、あまりにやることが大胆ですので、その方向性で準備して、また話をしていこうということで、その場は終わりました。

その後は、私の頭はフル回転していました。

それと同時に、私にそんな魅力があるのかと調子に乗って浮かれていました。(笑)

次の日、その協力会社の社長から呼び出されました。

そして、昨日の話が筒抜けで、こっぴどく怒られたのです・・・。

従業員を引きぬかれて仕事も減るのですから、その社長としては、穏やかに言えることではないので当然です。

その時は、なぜ筒抜けになったのかを考えるまもなく、謝るしかありませんでした。

この状況からすれば、その従業員二人が私を陥れたと思うはずです。

でも、そんなつまらないことをする二人ではないと思っていましたし、そんなことをしても意味はありません。

しばらくして二人がやってきて、工場の従業員が話を盗み聞きしていて、告げ口をしたことがわかりました。

その時は誰もいないと思っていたのですが、どこかの物陰で聞いていたのでしょう。

まさかそんな人がいるとは思いませんでした。

当たり前の話ですが、良からぬ企みをするのは、良くないですね。

でも、告げ口した人を私が知ったのも考えものです。

告げ口をした人は、普通は「自分が言ったことは内緒にしておいてくれ」と念を押した上で言うはずです。

でも、その社長が二人に言って、二人からすぐに私の耳に入ったのです。

その社長は、二人を注意するときに、「誰が言ったのかは内緒にするように」と言ってあるはずです。

でも、内緒の話が、こうして次々に伝わるということですね。(笑)

いろんな意味で勉強をさせてもらった出来事でした。

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