オルタナティブ・ブログ > 事業のヒント >

事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

手積みからパレットへ

»
その仕事は典型的な「手積み、手下ろし」作業でしたので、ドライバーからは最も敬遠される仕事でした。

ちなみに、一番楽なのは「パレット積み、パレット下ろし」ですね。

リフトマンが積み卸しをしてくれるのであれば、ドライバーは軽く誘導するだけですので、めちゃくちゃ楽なのです。

よって、ドライバーとしては楽なパレットの仕事をしたいのですが、そういった仕事は、重鎮ドライバーが握って離さないことが多いのです。

私がやっている仕事は、パレットに乗っている荷物をバラしてトラックに積み込み、またパレットの上に積むという二度手間のような作業でした。

積み卸しのパレットの大きさも荷姿も違いますので、それはどうしようもないといえますが、何とかしようと思えばなるはずです。

そして、数ヶ月後には何とかなりました。

一部の商品だけだったと思いますが、パレットのまま積み込んで、パレットのまま下ろす形に変わったのです!

これで、一部は劇的に作業が楽で早くなりました。

その理由を聞くと、「ドライバーの負担を軽減するためだ」という答えが返ってきました。

普通の人ならとても続かないような仕事でしたので、荷主としても、さすがにそのあたりのことを考慮したのでしょうね。

そして、運送会社が同意したのも大きな決断でした。

パレット積みになれば、積み込める荷物の量が1割くらい減りますので、売上が1割減ることになります。

それがいやで手積みをしていたというのがありましたので、ドライバーのことを考えて、そうしてくれたのは大きかったですね。

普通の事業であれば、売上が減っても時間が増えることになりますので、他の仕事をして売上をカバーすることもできるでしょう。

しかし、1日に1時間あっても、それだけで終わる仕事はないのです・・・。

いくら優秀なドライバーでも、運送にかかる時間は同じですし、運ぶ荷物も同じです。

2倍の仕事をしようと思えば、2倍の仕事をするしかないのです。

運送業界だけではありませんが、こういった仕事は、そういった点ではやりにくいですね。

Comment(0)