断水の注意書きを書き直す(2) 読者解答
技術屋のためのドキュメント相談所・所長の開米です。
前回書いた「断水の注意書きを書き直す(1)」の例題に、解答頂きました。ありがとうございます!
↓これが読者Mさんの解答でした。
20150409-sample1.pdf (PDFファイルが開きます)
「情報や考えを整理して人に伝えるのが苦手で、そのことで上司より、常々注意を受けております」というMさんは、下記3点を意識して作成してみたそうです。
(1)時系列に、やるべきこと、注意すべきことを具体的に書く。
(2)作業時間と思われる時間は省き、居住者に関係のある断水の時間のみ記載する
(3) 便所とトイレ、通水と給水など、同意で使われている単語はなるべく統一する
(1) の「時系列があるときはそれを明示する」というのは、この種の注意書きではとても効果的なことが多いです。たとえば料理をする際の「火の用心」の注意をする時も、火を付ける前、火を使っているとき、使った後、でそれぞれ注意事項が違います。「○○の時」という時間軸の区分で注意事項を限定できることが多いわけですね。(もちろん、絶対ではありませんが)。
それから、(2)の中にある「(読者に)関係のない情報は書かない」という方針も、原則としてはよい考え方です。「読者に関係の無い情報は書かない」ためには、「読者は誰か?」を明確に意識することにつながるため、その分、読者に必要な情報を適切な表現で書けるようになるからです。
ただ、「居住者に関係がある」のは「断水時間」だけか、というとそれは違う可能性が高いので、作業時間は残しておくほうがよいですね。というのは、「作業をする」ときには作業者の出入りがあったり、車や機材が設置されたりする可能性があるため、断水していなくても 「何この人達? ちょっと邪魔なんだけど・・・」 と思われたりすることがあるためです。
とはいえ、それは些細な点であって、全体として、よい出来だと思います。
この調子で普段の仕事の文書も工夫してみて、Before / Afterを比較できるようにして上司に見てもらうといいですね!
質問、ご意見等はtwitter, facebook, メール等で私宛にお尋ねください。
→ 開米へのお問い合わせ先
http://ideacraft.jp/cms/main-contact.html