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活き活きした個人、活性化したチーム、成長し続ける組織、卓越したリーダーシップ・・・を実現する考え方

一般お客様向けブランディングにより、業務用でも好循環を生みだす!

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一緒に同行したシェアードバリューの小林代表は、昭和の名経営者が、松下電器工業(現PANASONIC)の松下幸之助なら、平成の名経営者は、伊那食品工業の塚越寛と、いつも口にされる。実際に、お会いしてお話を聞くと、大げさではなく、その経営に対する考え方に虜になってしまいました。経営内容も、業界のシェア約80%であり、48期連続増収増益を実現する超優良企業です。

坂本光司教授も、塚越会長のことを「既に神の領域にはいっているかもしれない」と評するだけあって、お話いただいた内容は、表面的な話ではなく本質論が中心でした。以前、講演会でのお話をお聞きしたことはありましたが、今回、同行したメンバーが、ウィンローダーの高嶋民雄会長やライブレボリューションの増永社長他、経営者の方々が多かったことに配慮していただき、基本的な情報提供は約30分ほどで、残りについてはご質問に応えていただくといった形式だっために、さらに、突っ込んだお話をお聞きすることができました。

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いくつか、印象に残ったことご紹介したいと思います。

成功者が「運が良かった」と言うのは、大義がある賭けをしたから・・

多くの成功者が、「自分が運が良かった」と言います。その背景には、過去に必ず人生の賭けを行っているから、そうした言葉が心底出るのだとおっしゃていました。そして、その賭けには大義があることに賭けているかどうかが大切であり、大義のあることには、みんなが共感し力が集まってくるといった内容を話されたことには、唸らされました。確かに、単に、「運が良かった」といった表現をする方は、偶然に、成功をつかんだのではないと想像できます。個人の私利私欲のためであれば、誰も、応援できないでしょう。逆に、世のため人のためといった大義があれば、他の方が応援することで、成功の確率が高まるということは、精神論ではなく、論理的にもわかることです。

末広がりの八の字経営

八の字経営は、「無理な急成長を、行ってはいけない」といった意味でご説明いただきました。また、塚越会長は、「急成長しないことも社会貢献であり、急激な成長を追い求めるために、無理をし急降下してしまったり、競争力が弱い企業が存続できないような状況を作るのは良くないことだ」と言われました。確かに、ただ成長すればいいといった企業は、はた目で見た際、決して感じが良いとは言えず、「いい会社をつくりましょう たくましく そして やさしく」の伊那食品工業の経営理念にも反します。つまり、単に強いだけの企業は、いい会社とは言えないということです。実際、自営のレストランは、17時以降の営業をしていません。なぜなら、地域の居酒屋が困るという理由からです。そうしたことを実践されるから、地域社会からも好感を持たれ訪問される方が後をたたないのだと思います。

その他、あげたらきりが無い位、感動するお話をいただきましたが、こうした志が高い価値観と志の実践が、高いコーポレートブランドを作っているのだと思います。

ブログのテーマであるブランドといった観点において、商品ブランドについても、少し整理してみたいと思います。

もともと寒天業界は、あまり進歩がない業界でした。当時、ノンカロリーで地味な食品である寒天は、「栄養がないから駄目だよ」と言われていたそうです。約400年の歴史がある寒天社会から忘れられれば、会社や業界を支える市場が消えてしまうといった危機感から、家庭用商品の総合ブランド名「かんてんぱぱ」として、普通名詞の「寒天」の前後に何かの文字を付けて、親しみやすいブランド名にすることを考えたそうです。

その後、カロリーがないことがかえって評価される時代になり、「かんてんぱぱ」ブランドが業務用ではなく、一般のお客様からも歓迎されるようになり、そのことが、かえって業務用寒天の用途開発や営業にも、良い影響をもたらすことになったそうです。しかし、一般向けの「かんてんぱぱ」ブランドは、あくまでも、宣伝といった位置づけにし、業務用の売上を超えてはいけないといったバランスをとることにより、相乗効果を上げています。実際、売上の1割を研究費に充てている商品だけあって、伊那食品工業のガーデン内で販売されている商品は、どれをとっても本当に美味しいものばかりです。

※私が撮影したものではありませんが、you tubeにアップされていましたので、掲載します。

まさに、聖地であり、心洗われるような気持ちになりました。何かに迷ったら、何度も訪問したい企業です。

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