スマートテレビが広がる中で充実を開始したテレビアップス
<序文>
筆者も時々人前で話をさせて頂く機会がありますが、その中で最も視聴者が興味をもたれているのが欧米の「テレビアップスの姿や形」についてです。(但し、テレビアップスのテーマでは誰も話しに来いと呼んで頂けないので、来月には久しぶりにアバター姿でUstreamででも「テレビアップス」の話をしようかと思っていますが。)
一画面方式であれ、二画面方式であれスマートテレビに関係するテレビアップスは、やっと欧米で登場し始めたばかりであり、長い歴史がある30秒広告やWeb広告ほど確立していないのも確かです。でも少しだけ欧米で形が見えてきたのでブログに書いて見ます。
注) 一画面方式はグーグルテレビやヤフーコネクトテレビに代表され、テレビアップスをスマートテレビ側に搭載する方式。一方二画面方式はアップルテレビが典型であり、テレビ側には動画を引っ張ってくるアップスしか搭載せず、テレビ用の広告アップスなどは手元のモバイル機器上に搭載する方式。
<テレビで着せ替え人形がバービィドール> 一画面方式
2011年の米国家電見本市で注目された一つに日本のリカちゃんのライバルであるバービィ・ドールを製作するマッテル社とヤフーコネクトテレビが提携して発表したバービィドールの宣伝用アップスがあります。詳細は未定ですが30秒広告との連動型アップスと言うコンセプトです。マッテルの広告が流れた後でテレビアップスを立ち上げて「ドレスの着せ替え」などができるようです。日本ならばデータ放送を上手く使えばバービィのテレビアップスを自動立ち上げ出来ると思います。筆者昔から好みは「リカちゃんよりバービィ派」なので日本での登場を期待しています。
<GMのリンカーンのテレビアップス> 一画面方式
これは30秒のジェネラルモータースのリンカーンコンチネンタルの広告の後で楽しむアップスです。リンカーンが作る新しいライフスタイル提案動画に続いて色などを変える車のカスタム化、近くのディラーの地図などが出てくるそうです。
<ファッション電子雑誌グラマーのギャップ広告> 二画面方式
これはiPadオンリーと言うことですが、電子雑誌化したファッション雑誌のグラマーが四本のMTVの人気の「ヒルズ風インターネットドラマ」を製作し、その中に有名ブランド「ギャップのプロダクトプレースメント」(衣装をドラマの主役などに着せ、登場させる。)を行います。そして「わー、素敵!!」と思ったら、ドラマを一時停止して、テレビアップスからギャップのサイトに行き買い物をします。その後はドラマの続きを見るというシナリオです。
★★ Glamour’s iPad Series to Let Viewers Buy Clothes From Gap
(ギャップにおける主役などのテレビドラマ衣装の販売、テレビアップスからアプローチ)
<出所:ニューヨークタイムス>
<ソーシャルゲーム連動CM> 二画面方式
面白いのがiPhoneなどで大ヒットのフィンランドのロビオ製作のソーシャルゲームの「アングリバード」ですが、一本3億円もする映画「リオ」のスーパーボウル30秒広告にキャラクターが登場しました。その中にソーシャルゲームのパワーをもらえるヒントがあって、それを発見すると抽選で映画の試写会に呼ばれます。そしてアングリバードアップスのiPhone「リオ版」も登場します。既存のソーシャルゲームの中に新作「映画」のキャラクターが登場するのは一種のプロダクトプレースメントですね。
★★アングリバードのスパーボウルのアップス連動型テレビCM!!
<出所:アングリバーズ>
<まとめ>
ざっと見ただけでも上記の四つのテレビアップスが広告連動型として思い浮かびます。
でもテレビ広告連動型テレビアップスは未だ新しいので、これからどんどん進化するでしょう。日本でも広告費のインターネットシフトを補足するため、やっと民間放送が見逃し放送に注力することになったので秋に登場するグーグルテレビが楽しみです。