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Facebook先進国の台湾でソーシャルマーケティングを展開。年間15回以上日本と台湾を往復しアジア進出企業を支援

インサイトで診る、占いアプリ邪道説の真実[facebook]

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世の中に質の悪い占いアプリが充満してしまったが為に
このような記事を書かざるを得なくなった事が不本意ですが
しっかりマーケティングやってる企業さんからすると非常に
面白くない出来事なわけなのです。(自分も含め)

今やブログなどでたくさん目にする
「facebookの占いアプリでいいね!を稼いでも意味が無い」という記事。

その原因は、質の悪い占いアプリにあります。

質の悪い占いアプリとは。

ターゲットがブレすぎている。

ということです。
占いアプリもしっかり企画すれば、十分な効果が出るという事を
弊社の事例を元にインサイトデータも使ってお話しようと思います。

私も仕事柄、占いアプリはガンガンやって色々試しているわけですが。

皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか。

ニュースフィードから流れてきた占いアプリが面白そうなのでやってみた。
まぁ面白かったが、どんな企業(facebookページ)がそれを提供しているのか、
全く興味も無ければ、知りもさえしなかった

それはきっと、あなたが興味を持っていない企業(facebookページ)だったから。
いいえ、違います。それはきっと、

占いアプリ提供側が
「自社のサービスに興味が無いであろうユーザーにまで占いアプリを無駄に拡散し、
いいね!稼ぎをしてしまったから」

が正解でだと思います。
単なるいいね!稼ぎでfacebookページとは全く関係性の無い占いアプリが出回っているのも
しばしばです。。

とか言いなが、私もいいね!(ファン)の数にはこだわります。
それも一つの指標ですから。
しかし、重要なのは、

クライアント様の商材にあったターゲットにうまく発射できているか?

いいね!した人たちは本当にクライアント様の見込み客もしくは潜在顧客なのか。
ということだと思います。

ソーシャルメディア戦略は空中戦です。

なおかつスピードが早い。

かの経営コンサルタント、横田雅俊氏もこう言ってます
「攻略すべき顧客と、フォローするだけの顧客とに分類する」

数打ちゃ当たる作戦で宇宙戦艦ヤマトで波動砲を大乱射した所で
別次元のエイリアンをいくら倒しても
ポイントにはならないわけです。

かといって、占いアプリや診断アプリが集客やPRに効果が無い、
それとこれとは別の話だということ。

大前提として、ここでお話するfacebookを使った集客戦略はTVコマーシャルと同じく
PRが目的で、集客(アクセス)や、ブランディング、顧客育成をサポートするものです。

facebookで売上げが上がるとか、注文数が増えるとか、そういうのは
受け皿となる到達サイトのパフォーマンスに起因しますので、役割が別です。
(※Facebookページで完結するサービス形態は除く)

今も昔も広告の役割は、見てもらう事です。
TVコマーシャルで言うと番組の視聴率
ネット広告だとPV(ページビュー)
Facebookだと記事(近況アップデート)毎のリーチ(その記事を見てくれた人の)数になります。

しかしTVを例に挙げてみると
最近ではHDDレコーダーがCMをカットしてくれたり
30秒送りの機能などで、視聴率=CMを見た人数とは比例しません。

ネット広告のPV(ページビュー)にしても、「そのページを開いている」
というだけでリーチ(その記事を見てくれた人の)数とはまた大きく違いがあります。

どれくらいの人に見ていただくのか。
Facebookの場合、このリーチ(その記事を見てくれた人の)数の増加が
最初のミッションになります。

例えば、ファンが10,000人いるのに、1記事辺り平均500人前後しかリーチ数がない。
これは明らかに宇宙戦艦ヤマトVSエイリアン型PRをした結果です。
注)語弊があってはいけませんが、宇宙戦艦ヤマトは大好きです。エイリアンは怖いです。

売りたいモノと、ターゲティングがうまくマッチしていなかったおかげで
ファンが10,000人いるのにも関わらず、記事を見てくれる人が500人前後しかいないわけです。

それでは、弊社のクライアント様のご協力の元
インサイトデータを一部公開していきながら解説します。

このFacebookページは私が勢力的に活動させてもらってるインバウンド集客PRの一つで
弊社TJ mediawaveが運用している現在進行案件です。
目的は、台湾からの宿泊予約増加を狙った、大阪の旅館のPR。
またそれと同時に、
より多くの方に日本や大阪の魅力を知っていただく、
というミッションも含まれてきます。
日本に興味が無い方に、日本の旅館をPRしても効果が薄いですから。
facebookはこのような顧客育成という面でも重要な役割をしてくれます。

2012年12月1日からの3か月プロジェクト

・Facebookページの作成
・Facebookページの運用(毎日)
・懸賞キャンペーンの企画・運用
・ユーザー参加型投票イベントの企画・開発・運用
・占い診断アプリの企画・開発・運用
・テーマに応じたfacebookコミュニティでの露出拡散

を、しかるべきターゲットに向けて実施致しました。

2012/12/01〜2013/02/10の3ヶ月弱のFacebookファン増減
+12,305人
※商材や時期により変動はあります。
そしてその半数近くが、弊社が企画した占いアプリ経由からのファンです。

ページにいいね!した人のインサイト情報
Iine

話はそれますが、特徴として他の国のいいね!も日本に比べて比較的多く見受けられます。
その理由は日本に比べて他国との交流が盛んなことになりますが
本記事の趣旨とは異なるので、参考程度に。
Start
これはプロジェクト開始時期のリーチ数です。
12月頭から急激に上昇しているのは
弊社独自の台湾でのインバウンド集客法によるものです。

facebookコミュニティとは
Mixiコミュニティのような同じ趣味や興味で集まるサークルのようなもので
弊社はジャンル(旅行、性別、エリア、趣味)に分けて100以上のfacebookコミュニティを運営しており。
合計約1,300万人以上の台湾ユーザーが参加しています。
その中からクライアント様のサービスにマッチするfacebookコミュニティを選定し
PRする事ができます。そういった理由でリーチ数が増えています。
※有料のfacebook広告とは違います。

なぜこれを事前に説明するかというと、
弊社が運用するfacebookのインサイトデータは
コミュニティ経由のものと、ニュースフィード経由の2パターンがあるため
混乱される場合があるので事前に説明いたしました。

以下はfacebookコミュニティでの露出が一旦完了した
12月21日以降のインサイトデータです。

※画像クリックで大きな画像がポップアップします。
Main_b_4   
コミュニティを経由すると少なくとも1記事あたり1万リーチは露出できますが
これらは純粋なニュースフィードでのインサイトデータです。

この時点でのファン数はおおよそ6,000~7,000人辺りでした。
もちろん記事により口コミ度が大きく変わりますが
一度の記事投稿で、1,500~4,000人くらいの方が
その情報を見ている
ということになります。

以下はちょうどその時期1月14日以降の総合インサイトデータです。

※画像クリックで大きな画像がポップアップします。
Syuukan


この結果から、例え占いアプリを使っても、しっかりターゲットに狙いを定め
かつ、戦略的なfacebook運用していれば
コミュニティでの広告無しでも、ファン1万人弱で
週間2万リーチ前後(月間10万リーチ弱)が維持できるのです。
※1日1~3回の記事投稿
コミュニティ広告を使った場合は月間40~100万リーチが可能です。

これを例えば紙媒体で例えるとどういう事か、
月間10万部発行されている雑誌の表紙に載るようなものだと考えていいでしょう。
表紙は必ず見るものですから。

ちなみに10~40万部はどれくらいかと言うと

※以下日本雑誌協会JMPAから引用

【ビジネス雑誌】
プレジデント    247,187部
BIG tomorrow     117,600部

【女性誌】
SEVENTEEN  330,000部
ViVi                    336,667部
SPUR       113,334部
たまごクラブ   116,700部

【男性誌】
月刊ゴルフダイジェスト 182,834部
メンズnon・no              160,000部
LEON          85,167部

【ライフスタイル】
Tarzan    204,084部
Get Navi 139,067部

【エリア情報誌】
東京ウォーカー  63,500部
関西ウォーカー  93,834部

今回はクライアント様のご協力もあり
このような記事を書かせていただける事になりました。

ファンが多いから凄い
ファンが多いから情報を見てくれる人が多い
ファンが多いから注文が増える
ファンの多さをゴールとして考える時代は、すでに終わっています。
重要なのはその中の人が、良質な見込み客なのか、見込み客になりえる潜在顧客なのかであり。
それがfacebook運用にあたって最も気を配らなければいけないポイントです。

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