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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

アップルの業績に驚く一方で、素直に喜べない現実

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今日のビジネスニュースは、いずれもアップルの業績発表を驚きをもって報道していた。ニューヨークタイムズのこちらの記事もその一つ。2011年10-12月四半期は、前年同期比73%増収の$ 46.33 billion、利益は何と118%増の$13.06 billionとなり、大方のアナリストの予想を大幅上回ったという。

また、アップル社が有するキャッシャ残高は$100 billionに迫り、Facebookを現金で買収できるかもというアナウンサーもいた。

不況風がまだ強い中で、こんな業績を出せる会社が存在することは驚きなのだが、かといって素直に喜べないのが痛いところ。

素直に喜べない理由は、こちらの、これまたニューヨークタイムズのビデオがうまく説明している。

GM、Ford、GEといった主要メーカーが数十万人単位で雇用を抱えていた1960年代と違い、アップルの国内従業員数は32,000人程度。いくら会社が潤っても、アメリカ国内の雇用増にはつながらないというのが実態。今日のオバマ大統領のState of the Unionでも、具体策が挙がっていなかった...雇用問題は、かなり根が深そうです。

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