歴史は繰り返す Part II
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先週木曜日はダウが400ポイント近く下げた。CNBCの経済番組では、現在の米国の不動産価格がバブルがはじける直前の日本の状況に酷使していることを、丁寧にグラフを用いて説明していた。果たして米国の不動産市場が約20年前の日本の不動産市場と同じ運命をたどるのかどうかは、まさに神のみぞ知ることだろうが、似たような事態を過去に求めるのは大切なことだと思う。
その昔、証券会社に勤めている頃にかのバブルを経験したが、89年に日経平均が4万円に迫りそうな時に聞こえてきた多数の声は、「今度の相場は今までとは全く違う」というものだった。1999年ごろ、米国のいわゆるネットバブルの時にも、利益も出ていない企業の相次ぐIPOに警戒する声は、「いまだかつて見たこともない時代の到来だ」という多数派の声にかき消された。
日本とアメリカで二度のバブル崩壊を目の当たりにした経験から得た教訓は、歴史は繰り返す、ということ。巷で「…前代未聞の時代に突入した」とか言う声をよく耳にするようになったら要注意。先が見えにくくなったと思ったら、歴史書をひもとくのが賢明なようで。
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