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派遣社員の活用

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派遣社員に関して、ダイアモンドの7月14日号に「ハケンの裏側」という特集が組まれていました。派遣業務の現状、派遣社員の実情がいろいろと書かれていて考えさせられました。私の会社のようなマーケティング支援業務やコンサルティング業も、業務委託ですが派遣業務と同じような扱いを受けることもありますので(業務内容規定や管理に関しては派遣でないように整理して契約はしていますが)、いろいろ思い当たるところもあります。

問題の本質は、派遣を活用する動機として、単純な要員補充、人件費の抑制という側面が強く、雇う側からすると単なるアルバイト+α程度に考えていることにあるのではと思います。そして、その上で正社員からすると差別意識や、部外者としての扱いが当たり前のような感覚であるため、働く側からすると精神的な側面からも追い詰めらることが多いと思います。

これから労働力が不足していく予測がされていますが、そんな中でも派遣という労働形態が重要な位置を占めると思います。派遣社員も働きやすい環境を整備することは、将来への投資とも映ります。企業の側も、単に待遇だけでなく、派遣社員の活用方法をもっと深く考えるべき時だと思います。特に、専門性を持った派遣社員や、経験を持った派遣社員も増えてくると思いますので、社員よりも戦力になる可能性を秘めていると思います。

今は、ある意味で雇う側に買い手市場的な振る舞いが許されていますが、いつの日かこの状況も逆転する可能性もあると思います。そのような状態に備えて、単純な労働力の補完だけでなく、専門知識がある人の補充や、専門業務での派遣の活用など、もっと目的を変えて派遣の活用をすることで、自然と派遣社員が働きやすい環境が準備できるのではと思います。

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