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IT企業の限界① 「弊社の強みが技術力です、構築力です」というIT企業の空虚さ

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久々に経営戦略的なお話を。

最近いろいろな会社の方とお目にかかる機会が増えています。プロジェクトを抱えていないというよりもプロジェクトに閉じ込められていないため、お話する時間もお話を伺ったことを改めて調べ直して見る時間もとれるので、いろいろな発見があります。特に最近多いのはいわゆるIT企業、SI企業の方のお話、およびそれに関連してデータ分析のお話を伺うことが多いです。

会社さんの経験や強みを伺うと、ほぼ100%の企業さんが「技術力」と「構築力」と挙げられます。特に中堅以上では殆どがそのように言われるような感じです。でもよく考えてみると、技術力と構築力という言葉ほど曖昧なものはありません。曖昧な定義のものを強みにしている時点で、すでにそれは空虚な言葉遊びであり、他社との差別化にはなりません。

その部分を細かく突っ込んでお話を伺うと出てくるお話は、事例と「最後までやり遂げます」という精神論。これも空虚ですよね。事例はいいことしか書いていないけど、実際の企業に伺うと評価もさんざんなことが多いし、かならずしもいい物を構築していないケースが多いのも事実ですし、ユーザ訪問で「あの製品大変ですよ業務に合わなくて」と言われたパッケージも実際にあります(名前は出しませんが・・・)。また最後までやり遂げると言っても、それは精神論と利益をどこまではき出して人海戦術を実行するかの問題です。根本的には強みを明確にはしていません。

どうしてもIT企業は横並びになり、他社がやることは自社もやるということで色が出ないのが現状ですが、少なくとも目の前の取引先に自社の強みを訴える時には、余計なもの抽象的なものは省いて、「ハードウェア構成の設計に関しては、XXXとXXXでの実績を含め、XX人の専任メンバが居て、XXXの領域まで対応できます」、「JAVAの設計・コーディング生産性と品質が高いです、具体的にはXX/人月、バグの発生率XX%」というような具体的な強みを訴えることができないものでしょうか。

戦略とは、余計なものを省くことでもあります。業界の流れや、他社への追随も一面では重要ですが、本来何を他社との差別化にできるのか、どこで差別化を行うか明確にせず、単に「技術力」、「構築力」に、空虚な事例や体制などの話で、最後は価格競争に自ら陥ってしまう流れは多くの企業がたどっている道です。強みを絞り込み、規模を絞り込むことも一つの重要な企業が生き残るための戦略ではないかと思います。また、同時に日本のIT企業が海外でも戦える土台になるのではと思います。

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