人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

昔OK?、今NG。いわゆる一つの「パワハラ」。

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「パワハラ対策」につながるようなアサーティブ・コミュニケーション研修、できますか?と言った相談をぼちぼち受けることが増えて、そうそう、パワハラって大変なのよね、と法律だとか事例だとかいろいろ勉強中です。

昔OK(とされていたこと)のほとんどがことごとくNGとなり、そして、今思えば、昔だって本来はNGだったのだろうけれど、OKと思い込まされていたあれこれを今ごろ思い出し、臍を噛んだりしています。笑

最初に勤務した会社はアメリカ企業でしたが、そのJapanは、進んでいるところもあり、結構、どろどろ日本企業の部分もあったりして、ずいぶん理不尽なことも多かったなと思い出します。

その➀

上司(いわゆる課長クラス)に呼び出され、会議室に。そこで、何のことか忘れたけれど、ねちねち叱られ(大声で、というのではないのだけれど)、「田中さんに求めていることは、こういうことであって、わかっているのか?うんぬん」と長時間詰められたことがありました。最後には悔しくて涙出てきて、泣いたからか、あまりに長時間だったからか、解放されたのだけれども、長時間にわたり会議室に軟禁されていたので、ようやく会議室から出てきたところで、残業していた数人が近づいてきて、「だいじょうぶ?」と聞いてくれたほどでした。

なんの話だったのか、まあ、ねちねち延々といぢめられた、という記憶だけが残っています。

苦手な男性上司を我慢する人のイラスト(女性)


その②

1992年くらいまでは金土の1泊2日の社員旅行があったのですが、セクハラの温床でもあったので(「女性はお酌してほしい」的な、あるいは、男性も飲めないのに夜中まで誰かの部屋で突き合わされたりしてアルハラもあったりして)、だんだん、皆「行きたくない」と思うようになったのですが、ある年、社員旅行に行くか行かないか調査ってのができて、「行かない」と回答すると、マネージャ(課長クラス)から、「なぜいかないのか?」をさんざん理由と問われ(休出扱いになるわけでもないのに)、あろうことか、その「欠席者+理由」リストが、マネージャ会議でOJT投影されて、報告されていた、というアホみたいな話がありました。

当のMGRたちも、「ばかばかしい」と思っていなかったのかしら?

その③

これは何度かあちこちに書いたので、古くからの読者さんだったら、ああ、あの話か、とお分かりになるかと思うのですが、新入社員研修で、どん尻な成績だった私は、間もなく配属という頃、新入社員研修用の大きな教室に呼び出され(同期と共に)、照明を消された中で、OHPだけが投影され(OHP:時代ですね)、成績棒グラフを見せられました。研修担当のリーダー(男性当時28歳くらい?)がそのグラフを成績順に名前と共に投影していくのですが、最後に、「これ以上は見せませんが、出てこなかった人、誰だかわかりますね」と言われました。

もちろん、どん尻の私なのですけれど、私の成績だけ投影もされず、つまりは、投影する価値もない、ということだったわけで、その研修担当リーダー、さらにこう言いました。

「成績が悪い田中さんは、配属先がないと言われています。どの部署のマネージャも要らないと言っています。田中さんはどうするつもりですか?」

同期が大勢いる中で一人だけそんな風に詰め寄られたのでした。

「どうする?」って言われても・・・と困惑。


これまた当然、号泣し、トイレに走っていったのですが、このリーダーの名前と顔は一生忘れないわ(いや、もうほとんど忘れたけど、顔は)。

・・・・と1980年代後半から1990年代前半、つまりは、30年くらい前に、こんなこと、日常的にあって、その時はひたすら耐えたのだけれど、全部、それなりにパワハラだし、そんなことしなくたっていいじゃない?と思うような出来事ばかりです。

私は、こういう事件(出来事)を今でもネタとしては面白いと思いつつ、心では決して受容していないし、「昔はそういう厳しいことがたくさんあったけど、それがあったから、鍛えられた。今思えばありがたかった」などいう感慨は全く持たないのだけれど、困ったことに、理不尽な目にあったり、ひどい思いをしたりしたことが、自分の中で「美談」に変わってしまい、今、自分が年長者になったり、マネーじゃなどになって役職を得たりして、「昔はよかった」「昔はもっとひどいことがあったけど、耐えたからこそ今の自分がある」「我慢することも大事だ」「会社ってのはそういうものだ、それを乗り越えてこそ一人前だ」などと言ってしまう人も多いので困りものです。

パワハラやセクハラなど、ハラスメントが話題になるとき、男女問わず、「昔はもっとあったよね」(ここまではいい)、「もっとひどいのもあったよね」(これもまだいい)、そして、「ちょっとはそういう経験もしておくといいのにね」(これ、ダメ)、「やり過ごす技術も重要だよね」(え?何それ?)と、なんかこう中高年の中で「妙な意味づけがされてしまう」ケースもあって、私はひたすら困惑です。


ないほうがよいものは、今だってないほうがよく、そのための耐性を付けるというエネルギーがあるなら、そのエネルギーは別の生産的なことに使ったほうがよいと思うのです。

そうそう、ある時、20代の方が話していたのだけれど、

機嫌悪い上司について(必要以上に機嫌が悪いというのは、ある意味「パワハラ」とも思えるのだけども)、

「私の給料に、上司の機嫌取りは入っていない。私は仕事をしに会社に行っているのであって、いちいち上司の機嫌がよいか、悪いか、悪かったらどうしようか、などと無駄なエネルギーを使うために会社にいるわけじゃないんですよね」


と話していて、おお、それ、素晴らしい言い方、と思ったものでした。

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そんなわけで、感情は自分でコントロールしたいよね、というコラムを書きました。

愛されシニア 第9回。

怒りに対処するには?キレないシニアになる!

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安藤さんの本を読んでみたのですが、ここに出てくるTipsを試すような機会がなく(シニアになって、そこまでの怒りを全く感じなくなり)、でも、怒りっぽい人には役立つように思います。

とりあえず、「6秒ルール」はいいと思います。

あと、アメリカから輸入したとはいえ、Tips名が全部、英語なのはもう少し工夫できないのかなと思いました。

こちらは、読むだけで気分悪くなる本ですが、それは、「それ、もう"ハラスメント"じゃなくて、傷害事件だろう」みたいな例が結構出てくるからですが、人は逃げられなくなるんだなぁ、という恐ろしい本でもあります。

※文中の「OJT」を「OHP」に変更しました。Over Head Projectorの略でOHP。ご指摘ありがとうございました。(OJTの仕事が多いため、指が勝手に打ち込んでいました。)

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