人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「成功経験」か「失敗経験」か、それが問題だ。

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新入社員研修が一段落したら、今度はOJT担当者向けの研修で全国を飛び回っています。いや、大げさです、すみません。飛び回っているのは、東京と名古屋と大阪と神戸です。四都物語。(奈良も行ってみたいな、京都もぜひ。)

さて、経験から学ぶ=経験学習というのは、OJTを進める上で、とても親和性が高い考え方で、どうやって上質な経験をさせるのか、あるいは、経験に意味を持たせるのか、といったことは、OJT担当者も新入社員(トレーニー)もともに考える必要があります。

経験から学ぶといった時、2つの考えがあります。(極端に2つに分けると)

1.成功経験を積ませたほうがいい

2.失敗経験をさせた方がいい

これ、二者択一ではなくて、どちらも大事なんですけれど、ただ、今の時代は、どうも新入社員に「失敗経験」をさせづらいようなのです。

たとえば、「まあ、失敗してもいいから、新人にやらせてみるか」と思って、小難しい仕事を与え、結局失注したりすると、売り上げや利益が落ちてしまう。仕事がふんだんにあった時代ならともかく、競争激化の現代、案件一つを落とすのももったいないから、ついベテラン登場となる。

お客様のほうも余裕ないので、「新人を当ててきたな」などと思うと面白くない。「ベテランでお願いします」みたいなリクエストが来たりする。

だから、失敗経験をする「場」がそもそも見つからないというわけです。

「成功経験」はじゃあ簡単かというと、これまた難しいいかもしれません。

なんせ、新人一人が最初から最後まで通しでやる仕事などほとんどなくなっており、パーツに切り分けられた何かをすることが多いため、「やった!」けど「大きな達成感!」とはならないのです。

成功するのも失敗するのも難しくて、「とりあえず、言われたことはきちんとやりました」くらいしか、新入社員が与えられる経験というのはないのかも。


働く環境が変化してきたこの20年。若手を育てるには難しい状態になっていますが、それでも、OJT担当者やその上司などが、「どうやったら"成功経験"をさせられるか」「達成感を味わわせることができるか」、あるいは、「どうしたら"失敗経験"をさせられるか」「"失敗"から学んで教訓を得させたいが、どうしようか」を一生懸命考えているんだと思います。

ところで、質問です。

あなたは、どちらのほうが自分の成長につながりましたか?どちらかといえば、で考えてみてください。

1.成功経験

2.失敗経験

私は、小心者なので、「成功経験」のほうが成長につながった気がします。

「失敗」からも相当学びましたが、ずーっと苦い思い出を引きずるようなところがあって、それより、「うまくいった!」「こうすればいいんだ!」経験のほうが、すがすがしい気持ちで楽しく学べ、次の挑戦意欲にもつながるように思います。


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OJTといえば、この本をぜひぜひお読みください。全部お薦めです。

★経験学習関連で、北大の松尾睦先生の本。

『OJT完全マニュアル』は私もほんの少し関わっており、巻末に名前載せていただきました。

   

★「OJTのヘンタイ」と自称されている博報堂の白井さんが中心となって書かれた博報堂の素敵なOJTのお話。

これは現場の話なので、業界問わず、とても勉強になりますよ。

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