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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

話しかけると「忙しいから後にして!」と言う上司。

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ちょっと前にある企業で何かのテーマで話していた際、たまたま数人が同じことで「よくない!」と憤慨していたのが印象に残り、メモを取っていた。

「上司に相談があって席まで行くじゃない。で、話しかけると、ふり返りもせずに"忙しいから後にして!"って言われることがあるんだけど、"後って、いつなんだよ"と思うことがある」

「そうそう、"忙しいから後にして!"ってこっちも見ずに言うんだけど、その"後"って永遠に来ないんだよな」

「"忙しいから後にして"だけで話はおしまい。後で声掛けてくれることもない」

・・・同じ上司のことを指しているわけではなく、皆さんがそれぞれの職場で経験している、というのが興味深かった。

     

     「忙しいから後にして!」

本当の事を言っているまで、で何が悪いんだ?と思う人もいるかもしれない。

言い方の問題もあるだろう。

PCに向かったまま、手も止めずに、自分の方に一瞥もくれずに、「忙しいから後にして!」。

自分だって仕事の話をしようと思って声を掛けたのだし、私の話(報告や相談)を聴くのだって上司の仕事だろーと思ったりもする、・・・って感じだろう。

これが、ちょっと言葉を添えるとうんと印象が変わるようにも思う。


    「ごめん!今、提案書作っているんで、あと30分待ってもらえる?」

・ごめん、といったん受け止める言葉を付ける
・後にしてほしい理由を述べている
・あと、ではなく、30分後、と目安を示している
・あとにして!ではなく、待ってもらえる?と疑問文にしている


こんな風に言葉をちょこっと変えるだけでも、与える印象はうんと変わるのではないか?

そして、ちらっとでもいいので、これを言う際、部下の顔を見る。

同じようなことを言っても相手が受ける「嫌な感じ」は、相当軽減する、というか、嫌な感じを与えなくなる、かもしれない。


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