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出版業界の片隅に棲むいち編集者が、日々の仕事や、本づくりなどについて書きます。

「表参道の美容院」というもの

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に、行ってきたわけです。友人に誘われて。

私は、ずっと

「髪を切るのにわざわざ表参道くんだりまで行くなんて、何の意味があるんじゃ? 近所の美容院でいいじゃんか。上手い美容師さんは、近所の美容院にも探せばいるんじゃないの?」

とか、思ってました。

しかし、考えを改めました。

ずばり「表参道の美容院は、イイ!」

そのワケについて、現場での体験から考察してみました。

(1) お客さんの期待度が非常に高い
   ↓
(2) 美容師さんたちの意識も必然的に高くなる
   ↓
(3) 店全体の価値も高いものになる
   ↓
(4) お客さんがリピートする

細かく見ていきます。

まず、お客さんがみな、オシャレです。
というか、オシャレに気合を入れて来ています。
近所の美容院とは大違いです。
休日の部屋着+ボサ髪のまま出てきちゃう地元の姉ちゃん(←私のこと)やオバちゃんは決していません。美容師さんに「スタイリング剤つけますか?」と聞かれて「あー家帰って買い物いくだけなんでいーですー」とやる気のない返事をする(←私のこと)など、ありえません。
みんな、本気でキレイになろうとして来ています。雑誌や口コミなどの情報に一縷の望み(?)を見出して、ここに来たらキレイになれると信じています。だから、都内には1500円でカットできる店だってあるにも関わらず、それなりの値段を了解のうえ、ここに来ているのです。

それだけお客さんの期待度が高いということは、美容師さんの意識にも影響することと思われます。
お客さんがオシャレなだけでなく、美容師さんも、全般的にカッコいいのです。
そりゃそうです。これだけ多くのオシャレなお客さんの目に晒されて、美容師さんがオシャレでなかったら、総スカンくらいます。美容師さんがオシャレであることは「前提条件」となります。
オシャレなお客さんの期待に応えるべく、オシャレな美容師さんが腕を振るうわけです。

こうした、お客さんと従業員の双方の意識の高まりが、お店全体の質を上げていることは、想像に難くありません。
技術やサービスの質が高いというだけでなく、内装、空間作りも洗練されたものとなります。
そこでは、お客さんはますます「表参道の美容院に来れている私」に酔うことができ、
従業員は「表参道の美容院で働いている」という事実にプライドを持つことができ、

お互いにより高い意識を持つことができるのではないでしょうか。
賃料のむちゃ高そうな場所に店を構えるだけの価値は、きっとあるのです。

私は美容院に入ったとたん、
「こんなにキレイな人をたくさん一度に見るなんて…」と思いました。
最初は、表参道だからやっぱり客層が違うのか? オシャレな人が来るんだろう、と思っていたのですが、だんだん「そうではないのかもしれない」と感じました。
むしろ、「表参道の美容院に来ている」という事実が、
お客さんの表情や顔立ちをキレイにしているような気がするのです。

(素は近所のお姉ちゃんかもしれないけれど)
人って、そういうもんなのかもしれません。

実際、私が行った美容院は、
界隈でも特別目だったつくりのビルの5Fにあり、
ガラス張りの大きな窓から、緑と、高層ビルが一望できる。開放感があり、気分がいい。
担当してくれた美容師・Tさん(岡田准一似)も、私の悩みを聞き、丁寧にコンサルティングしてくれる。
(そう、丁寧に扱ってくれている、という気持ちになるのは、重要)
所要時間も、近所の美容院とそんなに変わらない。
むしろ、こんなに広い場所で大量のお客さんをさばきながら、よくこれほど手際よくできるものだと感心する。
もちろん、仕上がりも超満足。

Yes, リピートしマス♪

あぁ…しかし、美容院代アップのかわりに、
家計のどこを削ればよかろう。

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