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ネット上だけで卒業できるインターネット大学の出現と新しい教育の可能性

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つい先月、インターネット大学が全面解禁されたことで話題になっていました。

ネット大学を全国解禁、文科省方針 特区以外も 

"文部科学省は18日、「構造改革特区」で認めているインターネットだけで授業を行う大学の運営を全国で解禁する方針を固めた。早ければ2015年度の開設を認める。ネット大学は時間や場所を問わずに受講でき、必要な単位を取れば学士の学位を得られる。新たな形の大学として、社会人やひきこもりの若者らに学びの場が広がると同省はみている。”(記事より一部抜粋)

3月にも省令の大学通信教育設置基準を改正し、14年度から大学開設の申請を受け付ける。 ネット大学は地理的・時間的な制約による教育格差の是正を目的に04年4月、構造改革特区での運営が認められた。文科省は12年に有識者会議を設けるなどして、ネット大学の全国展開の可否を検討してきていて、「学ぶ人の増加が期待できる」として解禁を決めたとのこと。

そこで、今回は国内のインターネット大学のまとめてみました。

◆インターネットのみで学位認定が受けられる大学まとめ

ビジネス・ブレークスルー大学

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10年4月に開いた「ビジネス・ブレークスルー大学」、こちらもオンラインで経営の学士を取得できる大学です。学長を務めるのがマッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社長であった大前研一氏であることでも有名です。『グローバル経営学科』と『ITソリューション学科』が設置されていて、スマートフォンを始めとしたオンライン学習によって経営学を学ぶことができます。年110万円〜と手が届く範囲に学費が設定されているのも嬉しいところです。

京都造形芸術大学

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インターネット大学という言葉が存在するようになってからキャンパスを持つ大学としてはおそらく初めて、インターネットのみで学位認定を受けられる学部を設置している大学です。年33万円からでPCとスマートフォンで学習ができます。学べる内容は芸術史や芸術教養など、一般の芸術大学と変わらない内容を提供しています。また、オンラインで無料会員になると一部の講座を体験できるAir-uというサイトがあり、オンライン学習の環境作りにも注力しているようです。

サイバー大学

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ソフトバンク100%子会社の日本サイバー教育研究所開設した「サイバー大学」では、『IT総合学部』と『世界遺産学部』が設置されています(世界遺産学部は新規募集をしていないようですが)。学費が4年で280万とやや割高の気もしますが、今後も学べるコンテンツが増えることを期待したいところです。

◆インターネット大学の課題と今後のあり方

話がやや変わりますが、MOOCSという言葉をご存知でしょうか。MOOCSは、無料で世界中のアカデミックな授業をオンライン上で受けられるというものです。MOOCSのもたらしたインパクトは大きく、特に海外の発展途上国や教育インフラの整っていない地域に住む国の子供などにいつでも・どこでも・誰でも、学びたい意欲と才能がある子であれば、高等教育を受けられるようになりました。

基本的にはインターネット大学と同じですが、しかし、現在MOOCSの大きな課題があります。それは『出口』であり、つまり『学んだ結果に得られる社会的メリット』のことです。特に日本の中に限って言えば、MOOCSで学んだ結果、得られるメリットがあまりにも少ないことがMOOCSが一部の大学でしか受け入れられていない理由の1つでしょう。 その点で言えば、インターネット大学は学んだ結果がきちんと学位認定されるというのが大きな違いになってきます。

まだまだ大学卒という認定が影響力を持つ日本において、インターネット学習だけで学位認定を受けられることは多きな意味を持ちますし、日本にいながらも物理的・経済的などの理由で大学へ通えない人がいた場合、ネット大学の一般化はさらなる教育機会の均一化をもたらすでしょう。また、社会人や主婦にとっては"学び直し"の機会をもたらすことにもなります。むしろ個人的にはこちらのニーズの方が高いくらいではないかと思います。

大学のコースを通学制と平行してネットでもコース設置をしていくことで一般大学もネット大学化していくことも考えられますが、既存授業との兼ね合い・大学キャンパス維持費など固定費がジレンマとなり、そう一気には進まないでしょう。 また、少子化が止まらない日本において、学習者のマーケットを広げる、という意味でも大学受験生だけではなく大人向けに生涯学習、教養としての学びへスコープを広げることはビジネス的にもとても重要なポイントになります。

今後のインターネット大学が立ち向かう問題は、『認知度』と『学びの幅』でしょう。まだまだ黎明期でそもそも認知されていないインターネットでの学びをどのように広めていくのか、ITリテラシーの高い人だけではなく、いかにそれ以外の人へ存在認知をしてもらうのか。さらには、学べる内容の種類がどのように広がっていくのか、どのように学習者の学びのニーズに応えていくのか。1つのEdTechの学びの形として、今後の動きに期待したいところです。          

 

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