「MS vs. Google」という見方は大きな勘違い
»
大新聞のオンライン版が下記のようなコラムを載せていたので大変びっくりしました。
このコラムは、GoogleがChrome OSを無料で(オープンソースで)配布する目的を見誤っています。こちらでも触れたように、ITの覇権争いがOS市場で起こるはずが無いのです。GoogleはChrome OSを配布することで直接的な収益を一切得ないわけですから、OS市場で覇権を取っても自社にとっても株主にとっても何のメリットもないのです。
将来、評論家の方々がChrome OSとWindowsを比較して、技術的な優劣を議論するかもしれませんが、その議論はGoogleにとって多少の参考にはなっても、事業上は何の意味も持たないはずです。逆に、両社は、互いの市場がずれるように必死に動くでしょう。
それは例えば、フジテレビやTBSなどのメディア、あるいは、電通や博報堂といった広告代理店が、放送の受信機としてどのようなプラズマテレビや液晶テレビが良いかを議論しないのと同じです。
Googleにとって最も重要なのは、消費者が何に時間を費やしているかを知り、その時間のすべてにクライアントの広告を届けることのみでしょう。ChromeもAndroidもそのための単なる技術にすぎず、そこに膨大な原価を投入することができません。
SpecialPR