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プロダクトマネジメントとイノベーション

アンチOracleのエンジニアはIBMに流れる?

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IBMは昨日、DB2のエンジンにEnterpriseDBを採用したとアナウンスしました。

当初から昨日のアナウンスを予定したのかどうかは分かりませんが、OracleによるSunの買収のニュースも多少は影響したことでしょう。買収劇が起こると、競合会社がすぐに乗り換えを促す対抗アナウンスを発信するのが米国の常だからです。

Postgrestcomini EnterpriseDBはOracle互換の格安のデータベースソリューションを提供していて、日本でも既に多くのお客様が採用しています。先般のOracleによるSun(MySQL)の買収と今回のIBMによるアナウンスによって、MySQL対EnterpriseDBという構造がより鮮明になってきましたね。

ところで、EnterpriseDBはこの3月に増資を行って総計で40億円近くの資本金を集めています。実はIBMも株主です。対するMySQLはSunに買収された昨年、1千億円の資金を得ています。ケタの違いはありますが、両社とも優秀なエンジニアを雇うには十分な資金力があります。

オープンソースの文化に魅せられて、あるいは対Oracleという野心を持ってMySQLに携わってきたエンジニアは今回のOracleによるMySQLの買収で心が揺れるかもしれませんね。そういうエンジニアが逃げる先として十分な資金を得たEnterpriseDBが候補になる可能性も高くなってきました。

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