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プロダクトマネジメントとイノベーション

日本のソフトウェアは世界一だ!

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・・・というタイトルにしましたが、これは事実を述べているのでも、冗談を言っているのでもありません。単に表現を実験してみたに過ぎません。すいません。

というのも、N社の記事「日本のソフトウェア産業、衰退の真因」を読んで、評価軸のはっきりしない論文は真意が掴みづらいな、と感じたからです。

例えば、私が「世界一だ」と言ったところで何が世界一なのか良く分からないと思います。品質? 納期? コスト? 売上? それと同じように、上記の論文も「衰退」「挫折」「復活」「遅れ」「先取り」といった言葉によって、ソフトウェア産業が浮いたり沈んだりしたような形容をしていますが、何を以って衰退と言っているのか、何が何に遅れているのか不明です。頭を捻って考えるに、おそらく品質やスキルのことを言われているのではないかと予測しますが、品質やスキルを国別に比較するのは至難です。

「なぜ日本のソフトウェア産業の売上は伸びないのか」と評価軸を明らかにしてもらうと分かりやすいでしょう。そうすると、中国やインドにアウトソースすることが問題では無いかもしれません。売上から原価を引いた総利益で日本のソフトウェア産業が潤えば良いのですから。

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