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それ、本当にブロックチェーンが必要ですか?再確認すべき6つの項目

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ブロックチェーンが必要か否かのチェックリスト

2018年のNIST資料をもとに意訳したものです。
往々にしてブロックチェーンの利活用が目的化しがちだと思います。 少し古い資料から作成したチェックリストですが、本当にブロックチェーンが最適なのか否かを検討する際に使えそうです。

  1. 共有すべき貫性のあるデータのソースが必要か?
    →必要なければ、ブロックチェーンはではなく、電子メールやスプレッドシートで良いかもしれない。

  2. 複数の事業者がデータを提供するか?
    →ブロックチェーンは複数の事業者からのデータを扱う。単独の事業者からのデータであれば、通常のデータベースシステムの利用で良いかもしれない。

  3. 一度記録されたデータは更新も削除もさrないか?
    →ブロックチェーンは履歴データを変更することができない。更新や削除が必要ならばデータベースを利用すべき。

  4. 機密性の高いデータを扱うか?
    
→たとえ暗号化していても中長期的に機密性が必要なデータはブロックチェーンに書き込むべきではない。機密性の高いデータベースを検討すべき。

  5. ステークホルダー間で管理者を決めることが難しいか?
    →データストアを誰が運営しているかという信頼性や管理上の問題がなければ、従来のデータベースソリューションで十分である。

  6. すべてのデータ書き込みの改ざん防止ログが必要か?
    →いつ何が起こったかを公に監査する必要がなければ、ブロックチェーンは不要。通常のデータベースで十分。

  7. 上記の全てに該当する場合、ブロックチェーンが有効かもしれない。

もっと良いチェックリストなどがありましたら、是非教えてください。

出典:
NISTIR8202Blockchain Technology Overview
Fig6 DHS Science & Technology Directorate Flowchart

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