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機能は満載だが、なかなか使ってもらえない情報システム

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販売管理などのシステムを作るとき、大きく分けて二つの機能がある。無くてはならない機能と、あれば便利な機能だ。無くてはならない機能でも、全員が必要とするわけではない。あるユーザ一人をとってみれば、毎日使う機能はほんの一部だ。たまに、こんなことできないのかなあと思っても、その機能がどこにあるかわからないので使わない。
システムを作る側は、そのシステムにかかわるすべての人々のニーズを平等に汲み上げ、鳥が地上を見ているようにメニュー画面を作る。地べたを這いずり回っている人が見ている景色とは違う。システムを作った人は必ず言う「使えば便利な機能が満載なんだけどな」。しかしそれは永遠の愚痴。システムライフを通じて、決して使われることはない。いまUIが注目されている。ユーザエクスペリエンスなどと横文字で言うが、大成建設の木内CIOに言わせれば、「使い勝手」だ。既存システムのメニューではない、システムの利用者個々人の目線まで降りて、その人のための特別メニューを作ってあげたらどうか。既存システムでも、見違えるように使い倒されるかもしれない。

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