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プログラミングでメシが食えるか!?

説得力の背景

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「最近すっかりゴルフに熱中しているようだね」と言われることが多いのですが、単なる趣味として熱中しているわけではありません。もちろん数年前にゴルフを初めてやってみて、「これは面白い!」と思いましたが、それだけで熱中しているのではないのです。

私は仕事で長いことソフトウェア開発、とくにネットワーク系のソフト開発をしてきました。プログラミングも学生時代のアルバイトでやってみて、「これは面白い!」と思いましたが、面白いだけで熱中したわけではなく、やっぱり仕事に繋がるから熱中した感じです。私は知名度やブランド力のない中小企業で仕事をしてきましたので、「目の前の仕事をこなせばお金がもらえる」という感覚はほとんど持ったことがなく、「仕事を生み出さないとお金が稼げない」という環境でしか仕事をしたことがありません。プログラミングの仕事を得るためには、プログラミングの話題についていけなければなりませんし、ついていくどころではなく、こちらから話題を提供できるくらいでなければなりません。そのために様々なプログラムを仕事に関係しなくても作ってみましたし、WEBで公開したり、著書を出したりしました。

2年前くらいから自社のゴルフ練習場向けシステムの仕事も本格的に関わるようになり、今度はゴルフの話題についていく必要が出てきたわけです。ゴルフ練習場はもちろんゴルフ業界のサービスですので、ゴルフ全般の様子がわからないと話しができません。練習場向けシステムの商談でシステムの話しだけをすればよいというものではありません。技術担当者ならまだしも、練習場向けシステムの開発販売をしている会社のトップの立場であればなおさらです。そこで、ゴルフレッスンに通ったり、いろいろなコンペに参加してみたり、道具にこだわってみたり、ドラコンプロの資格を取ってみたりと、ゴルフ全般の経験を積むことにしました。それが「ゴルフに熱中している」ように見えるわけです。

世の中、同じことを話していても、説得力があるかどうかは結構差が出るものです。やはり、なんの背景も感じられない状態で偉そうなことを言われても、ほとんどの人は聞く耳を持たないものです。ソフトウェアの仕事では「著書」の存在が大きな背景として効果絶大でした。著書を出版することは、一度でも出版した経験がある人からすれば「まあ、大変だけれど、誰でもやろうと思えばできるもの」という理解になりますが、ほとんどの人はやったことがないので、「本を出すくらいならすごい人だろう」と勘違いしてくれるのです。もちろん、勘違いではなく、期待を裏切らない行動をしたいところですが、最初にそういうポイントで話の主導権というか、通しやすさを得るのはとても大事なのです。ゴルフでも「ゴルフは好きで良くラウンドしていますよ」と話すよりは「ドラコンプロの資格を取りました」と言う方が、なにか凄そうに受け止めてもらえるものです。これまたいった後に一緒にラウンドしてみたら大したことなかった、と思われないように頑張らねば駄目ですが。

説得力の背景は、自分自身の行動だけではありません。「ゴルフ関連団体の会合によく参加していて、情報交換をしている」「全国のゴルフ練習場の支配人とできるだけ会う機会を作るため、練習場を訪ねて話しをしたり打席で打ってみたりしている」など、その分野の権威であったりたくさんの情報を知った上でという背景も説得力につながります。

「そうは言っても、いろいろそれらしい理由をつけて、自分がゴルフを楽しみたいだけでは?」とも見られているかも知れませんが、それは本望です。自分が楽しそうに見えるということは、下心を感じられない状態で周りから壁ができにくいですし、そもそも自分で楽しめないことを本気で続けるのは無理です。

新しい分野に入っていこうというときに、私はいつでもこのような感じで、「どうすれば自分自身の説得力を高められるか?」ということを考えます。ほかの人と同じような話しを出しても印象に残りません。良い意味で「自分の馬鹿さ加減」を見てもらえたら成功です。要するに「そこまで入れ込んでいるの〜!?」という感じですね。「なかなか普通の人がやらなそうなところまでやってみる」ことがポイントだと思います。そして、そこまでやってみるためには自分が興味を持って「はまってみる」ことが大事です。ゴルフも楽しくはまっている最中です!

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