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Web 2.0における独自性のあるデータベースって!?

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『What Is Web 2.0』の中で展開される「Web 2.0の原則」の一つに、”データは次世代の「インテル・インサイド」”という表現が出てきます。これって、何かわかり難くないですか。実際、「”データは次世代の「インテル・インサイド」”って、何を言おうとしているんですか」って、よく質問されます。

簡単に言うと、「独自性のあるデータベースを管理する」ことが重要だということを言っています。Web1.0の世界では、どちらかというとソフトウェアの開発方法論・ライセンス管理・API管理をはじめとした、アプリケーションソフトの開発手法に焦点が当てられていました。ソフトウェア開発の仕事に携わったことがある人なら、やれオブジェクト指向がいいだとか、やっぱりウオーターフォール方式の方が安全だとかといった議論をした経験があるのではないでしょうか。

ところが、Web2.0の世界では、ソフトウェアを開発する能力よりもデータを収集し管理する能力の方が重要であると考えています(ソフトウェアを開発する能力がまったく重要でないと言っているわけではありません。あくまでも程度の問題です)。

そして、ここでもう一つ注文が入ります。ただ量が多いだけのデータベースでは意味がないと言っています。なぜなら、量が多いだけのベータベースは、すぐ他社に真似されてしまうからです。じゃあ、どうすればいいのでしょうか。他社が同じものを作るのが難しい、独自性のあるデータベースを管理することが重要だということになるわけです。

他社が真似をするのが難しい独自性のあるデータベースは、インテルのCPUと同じくらい重要な価値を生むんだということを、『What Is Web 2.0』は、”データは次世代の「インテル・インサイド」”というわかり難い言葉を使って表現しているわけです。

そこで、またアマゾンを例に取り上げます。なぜなら、アマゾンのサービスは、まさしく独自性のあるデータベースを管理することで成り立っているからです。

元々アマゾンのデータベースは、競合他社と同じISBN(国際標準図書番号)を使用していました。つまり、サービス開始時点では、何の独自性もないデータベースだったということになります。ところが、ここからがアマゾンの真骨頂です。

なんと、アマゾンだけが、自社のデータベースにユーザーがカスタマーレビューを書き込むことを許可したのです。他社は、自分たちの大事なデータベースに、ユーザーが手を加えることなど許すはずがありません。アマゾンだけが、当時の常識を破ったのです。

結局、アマゾンが下したこの英断が、アマゾンのデータベースに独自性を与えることになります。そして、最終的にはこれが独自の識別コード「ASIN」へと発展します。この「ASIN」は、今では世界標準にまでなっているほどです。

あまり取り上げられることがないのですが、この「独自性のあるデータベースを管理する」という原則は、Web 2.0の中でも重要な意味を持っています。「独自性のあるデータベースを管理する」ために、ユーザー参加型の仕組みを作ったり、マッシュアップによって開発することが重要になってくるからです。

実は、「独自性のあるデータベースを管理する」というのは、Web 2.0を理解する上での重要なキーワードになっていたのです。

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