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日本人がバンガロールで快適に過ごすためのLife Hack

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Everything is possible, nothing is easy. Lots of “friction”.

インドのスタートアップ事情を調べていたときに見つけた”India Startup Report”という非常によくまとまったスライドにあった記載。バンガロールに来て約1ヶ月、まさにこの言葉を痛感する日々が続いている。

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ここでは、仕事や観光でバンガロールに行くことになった日本人のために、私が実践してきたことや市内の様子をまとめておく。後に続く人たちが少しでも快適に過ごせるようになれば幸いだ。なお、何故私が今バンガロールに来ているかはこちらのブログを参照されたい。

【入国準備】

インド入国にはビザが必要になる。日本人の場合、十分な日程の余裕を持って申請しておけば特に問題になることはないだろう。ビジネスの場合は半年と1年の2種類。日本人はMultipleという1年有効のビザがおそらく発行される。旅行代理店にお任せしておくことも可能かもしれないが、急な出張などで急ぐとなると別問題だ。1営業日でも無駄にしないためには自分で手配するのが最速であり、私の場合はまさにこのケースだった。

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インドのビザ申請センターは茗荷谷にあって徒歩5分強。事前にブラウザで必要事項を記入し、申請用紙を印刷して写真を貼ってからビザセンターに持ち込む。適度に意欲を折られるくらいの細かいフォーム。さらに初回申請を試みたときにはサーバーが落ちていて、電話で指摘してしばらく後に復活。今思えばこれが最初のインドクオリティ体験。訪問先企業からの招聘状や急ぎの場合にはその旨のレターを一緒に提出。時期や時間帯によってはものすごく混んでいるので、お昼休憩の後の午後一あたりがすいていたように思う。隣のつけ麺屋が意外とおいしかった。インドの祝日は彼らも休み、日本の祝日は営業している模様。代理での受け取りは事前申請が必要なのと制限があるので、急いでいる場合にはやはり自分でやるのがよさそうだ。

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【通貨】

インドルピーは海外持ち出し禁止なので日本で事前に両替しておくことができない。空港到着後、両替カウンターで対応してもらうか、シティバンクのATMでルピーとして引き出すしかない。1ルピー=約1.7円なので、税金など考えると約倍で計算しておくと簡単だ。買い物などちょっとした会計の際に、お釣りがなくてもらえないことが多いので、適度に10,20,100ルピー札は常に持っておいた方が良い。全部1,000ルピーとかだと使い勝手がものすごく悪い(高額な支払いをするケースではクレジットカードが利用できる)。レジの中をのぞくに、意地悪ではなく本当にお釣りがないケースが多そうだ。10ルピー以下はお釣りがもらえなくてもなかったものと割り切るのが吉。ATMは割とそこらじゅうにあるのだが、さすがに微妙なところで利用するのもなんなので、ショッピングモール内のシティバンク端末を選んで使っている。

【飛行機】

日本からバンガロール行きの直行便はない。シンガポール航空でチャンギ空港乗り継ぎが荷物を途中ピックアップする必要もなく比較的快適と思われる。私の場合は成田発のSQ637からSQ502。バンガロール国際空港での入国審査は現地のノリであいている窓口が少なく待たされることを覚悟して飛行機降りたらスタスタ早めに列に並ぶのがよさそう。

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【空港からの移動】

ホテルで送迎タクシーを手配してくれるところも多いので、ボラれるかどうか不安に思うくらいならその方が安心だし確実に領収書が手に入る(経費として精算できる)のでお勧めだ。ホテル送迎でない場合にはプリペイドタクシーを使う。間違っても白タクっぽいのにはつかまらないようにしたい。バンガロールには空港が2つあり、国際線が乗り入れる近代的なバンガロール国際空港から市内まではタクシーで1時間ほどと結構遠い。タクシーの窓が開いていた場合、最初に排気ガス攻撃を食らう可能性大。排気ガスに晒される状況は今後続くので気にしないこと。

【ホテル】

今回は会社レートで手配できたChancery Pavilionというホテルを選択した。現地では比較的高級なホテル。部屋の設備も総じて悪くはなく、海外からの宿泊者もそれなりにいる模様。所謂「インド品質」についてはいろいろ話を聞いていたこともあり、初日飛行機の都合で夜中に到着をしてシャワーでお湯が出なかったときは「見た目よくてもまあそんなものか…」と非常に悲しい気分になったが、翌日すぐになおしてくれたのでまあ許す。同じグループでThe Chancery Hotelというのもあって、こちらは何故か日本人向けサービスが手厚く、日本食レストランもある。

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ホテルが悪いのかこの周辺全体が悪いのかわからないが、時間帯によって、特にこちらの時間で19時から24時くらいまで、Wifiがまったくつながらないことがある。基地局まではつながるがルーターの先に届いていない状況。電波輻輳とかそういう次元の高い問題ではなさそうな気がする。メールなど火急の用件がある場合には、テザリング可能な携帯など別の手段を用意しておいた方が良い。きちんとつながる時間帯では、Skpyeがかろうじてカクカクしながらも動画で通信可能。それ以外は音声のみと思った方が良い。

アメニティも総じて困らないのだが、何故かコンディショナーはないので、日本から持って行くのがよいかもしれない。スーパーやドラッグストア的なところでもシャンプーは買えるがコンディショナーはあまり見かけない。後述のGaludaモール2Fのドラッグストアで購入可能。ただし輸入品価格。

ランドリー設備はないので当初はすべてランドリーサービスに出していたがさすがに長期滞在となるとコスパもよくないので途中から洗剤買ってきて洗えるものは週末手洗いに変更。日用品はP&Gものが多い。アイロンとアイロン台があるのでどうにか乾かせる。

朝食は宿泊費に含まれていてインド料理と西欧料理のハイブリッドなブッフェ。味、雰囲気共に悪くはないのだがやはりインドということで油断しているとハエが寄ってくるのでくつろげない。ウェイター的なみなさんも、悪気はないのだろうが頼んだものが出てこないなどザラ。忙しくて忘れていたというより仲間同士のおしゃべりが楽しそうに思える。無駄な動きが多いのも最初のうちは目につき「それいいから…」といってあげたいが、一生懸命やってそうなので気にしないことにしている。全般、ムラが多い。

ITCホテルというのが近所にあって、こちらの方がより高級らしい。現地風にカスタマイズされた日本食高級レストランEDOがある。ベジタリアン向けのメニューもあるのでインド人とも一緒に行ける。UB Cityにはマリオットがあるし、Chancery Pavilionから歩いて5分くらいのところにひときわ立派なリッツカールトンもある。ポイント貯めたい方とかはそちらでもよいかもしれない。

ちょっと変わったところでは、UNO-INという日本人専用のホテルがある。ホームページもデフォルトで日本語が表示されているという…。バンガロールの中心部からも割と近くて便利な立地。最上階に日本食レストランも併設されているのだが、インド人だけだと入ることができないらしい(と、現地の同僚に教えてもらった)。コンセプトとしても、日本人が快適に過ごせることを最優先しているようで、スタッフも日本人が数名いる。コンビニと称する売店もあって日本でおなじみのパッケージが並んでいるが、全般的に高い。せっかく来た記念に茎わかめを購入してみたが400ルピー(約700円)。ここでしか入手できない希少性を考えれば妥当なのかもしれないが、冷静になると買えない値段だ。

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【ホテルの選択と市内の地理的な理解】

バンガロールの中心部と呼ばれるところは、がんばれば徒歩で移動できる範囲。日本からバンガロールに出張するケースだと、IT系企業にお勤めの方が多いと思われる。(商社やメーカーさんの事情はよくわからない)私が所属するマイクロソフトも、Embassy Golf Links Business Parkという、バンガロールの中心部から車で20分ほど離れたところに本隊がいる。Microsoft Indiaだけでなく、ヤフー、IBM、ゴールドマンサックスなどが入居している。ゴルフ場隣接のビジネス街というのが何故成立しているのか日本人にはよくわからないが、ゴルフ好きな方はいっそこちらの周辺でホテルを手配してもよいかもしれない。一歩このオフィス街を出ると、まわりには日本人が許容できる品質のものは何もない。

私の場合はバンガロール市街地にあるMicrosoft R&Dと同じビル内のMicrosoft Venturesがメインのオフィスだったので歩いて3分ほどだったChancery Pavilionを選択した。Embassy Golf Links Business Park内にあるMicrosoft Indiaのチームとも何度か打ち合わせをしたが、その際は会社手配のCABを利用している。一度だけ帰りのCABを手配しておらずオートリキシャーで帰ったことがあるが、110ルピーだった。 

【携帯SIM】

よくわからない地域に行っても、ネットさえつながればどうにかなる。逆に、ネットにつながらない、あるいは気軽に接続できないローミング依存だと孤独感、不安感が一気に倍増するだろう。今回はインドの後イスラエル、フランス、U.S.に立ち寄ることもあり、どこの地域でも最低限の通信ならほどよいコスパで使えるGigSkyのSIMを事前に購入し、インド利用分をチャージして最初利用していた。しかし、日常的に様々なデバイスのテザリングなども含め快適に使うにはコスパがよろしくないので地元のSIMに切り替えている。

スマホ自体はCromaE Zone(1MG mall)という電器量販店で売っているのだが、SIMだけ欲しいとなると所謂携帯ショップに行かないと入手できない。バンガロール中心部であれば、通りとしては一番賑わっているらしいブリゲードロードにAirtelというキャリアのショップがあり、そこで入手可能だ。

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ただし、海外在住の人がプリペイドSIMを入手するにはパスポートを見せる&コピーされるだけではダメで、パスポートサイズの写真が2枚必要になる。万が一パスポートを紛失したときのために予備の写真を持って行く人もいるとは思うが、携帯SIM入手の買い物の際に持ち合わせないだろうし、そんなことのために使いたくないと思う方もいるだろう。Airtelのショップで「すぐ隣」と案内される写真屋があって、150ルピーで撮影してくれるのだが、環境に慣れてないうちは非常に入りにくい店構えだ。Kodakのロゴを頼りに怪しげなビルの2F(1FはFocusという美容院)までゆくと優しいおじさんが撮影してくれる。インドでは日本の1階はGrand Floorで0階扱い。上記2Fは日本人的に言うと3F。2枚でいいよといってもシート割の都合で15枚もくれたのだがその後使う機会は今のところない。

バンガロールいちの繁華街?ブリケードロード - Spherical Image - RICOH THETA

【ショッピングモール】

バンガロールにはいくつかのショッピングモールがあるが、日本人的には下記3つのモールだけで十分生活できる。インドの若者が多く集まるGaluda Mall、海外からの駐在さん向け1MG Mall、現地では場違いなほど高級路線のUB Cityだ。それ以外のところは、それなりにがっかり感も味わえるのでなかったことにしてもよいだろう。

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Galuda Mallはファッション系の店舗を中心に、映画館やフードコートなどもある日本で言うららぽーと的なモールで安心して買い物できる。1FにはGROUMET WESTというお店があって、輸入品を中心にした品揃え。水や飲み物などはここで買える。街中に自販機とかコンビニとかないので、飲み物の調達は意外と大事。2Fにはドラッグストアもあって、何故か貴重なコンディショナーはここで買える。なお、Mallではどこも持ち物X線検査みたいなことをやっている。また、Mall内のお店によっては他の店舗での買い物袋を一度預けないといけないルールがある。どの程度意味のあることなのかは謎だが、素直に従っておくのが無難だ。この交差点のまわりが若者の街っぽい雰囲気。Arbor Brewing Companyも交差点向かいのベネトンの裏。とはいえ歩いて2分ほどのところには牛がいるカオス。

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バンガロールの若者系中心地、ガルーダモール前の交差点 - Spherical Image - RICOH THETA

MG Loadからメトロで一駅のトリニティから徒歩3分くらいのところにある1MG Mallはおそらくターゲットがインドの富裕層というより海外からの駐在員とその家族。ここで買い物していると日本人をはじめとする海外からいらしている方々に遭遇しやすい。4FのFoodhallが品揃えは充実。輸入品はさすがに高めでプリングルスは250ルピー(約400円)。私は調理しないしホテルにはその設備もないのだけど新鮮な野菜を買うならここがよいかも。インドワインも適価で買える。ここの1F(何故か奥まったところにある階段でしか行けない)にあるThe Coffee Bean & Tea Leafは数少ない和みポイント。5Fの飲茶屋もなかなか。

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ちなみにバンガロール中心部で唯一みつけたスタバはブリゲードロードからチャーチストリートにちょっと入ったところにあるこの1店舗のみ。地元のCafe Coffee Dayというチェーン店が幅をきかせている。Krispy KremeはGaluda Mall内など含め何店舗か存在。

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UB Cityは場違いなほど超高級路線を突っ走ってしまった感満載で、実際にここのお店で買うことはないのだろうけど、これはこれでおもしろい。エスカレーターを登り切った噴水広場にあるレストランはどこもなかなかよい感じ。テラス席が多いので土日のランチとかは清々しい。この広場の奥、階段上った先に「城」という名前の日本料理屋(自称)があるのだが、味、雰囲気共に中華や韓国料理など含めた東アジア全般という感じ。

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【ビール】

生ビールはそうそう気軽に出てこない。基本的にはKingFisherの瓶ビール。最初は珍しがって飲んでみるものの、日本人にはそうそうおいしく飲み続けられるものでもない。生ビールを飲みたくなった場合には、地ビール屋にいくのが正解。バンガロールの中心部だとBIERE CLUBArbor Brewing Companyがお勧め。ゆっくり静かに飲みたいなら前者、盛り上がりを感じたいなら後者。Microsoft Ventures Bangalore Accelerator batch 5のキックオフは全社で、メンターMeetupは後者で行った。どちらもエールからスタウトまで数種類の中から選ぶことができ、味はさほど悪くない。

UB City近くの交差点。この辺りは飲み屋が多い - Spherical Image - RICOH THETA

【ワイン】

インドでもワインを生産している。バンガロールから車で1時間ちょっとのところにワイナリーもあるようだ。気候的にみてもブドウ生産には悪くない土地なのだろう。が、日本人が期待するミディアムボディからフルボディのワインらしい渋みや香りのある銘柄はまずほとんどない。インポートワインも入手できなくはないので割高だがそちらを買うしかない。

【日本料理屋】

バンガロール中心部には日本料理屋が何件かあるが、お勧めは「播磨」。初めて行ったときには「えっ、ここ?」といった感じの雑居ビルの4Fにあるのだが、内装も落ち着いた日本風でお座敷もあり居酒屋的な雰囲気。メーカーの駐在さんっぽい団体に遭遇することが多い。日本人スタッフもいるが、全員が日本語を話せるというわけでもない。日本語のメニューをどうやって覚えているのか、ワタシ、気になります。値段は少々高めなのは仕方ないが、値段相応に期待値をあまりあげすぎてしまうとそれなりに残念感はある。だしの味がする卵焼きや味噌汁を堪能できたことに謙虚に感謝したい。

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前述の日本人しか入れないホテルUNO-INの中にあるレストランは宿泊客でなくても最上階のレストラン「うの食堂」を利用できる。とんこつラーメン!と思ってついオーダーしてしまったが、日本でよくいう臭みのないスープのありがたみを痛感できた。鶏の唐揚げと味噌汁、おにぎりくらいがよさそうに思う。インド人スタッフも日本語を覚えようとがんばっているように思われる。

ITCホテルのEDOやChanceryのMatsuri、日本食というべきかどうかはわからないがUB Cityの城など、選択肢はそれなりにある。現地の人に「日本食好き?」と聞くとたいてい寿司がうまいと返してくれるあるあるトークが展開されるのだが、用心してこちらでは寿司、刺身の類いは食べないようにしている。信頼していないわけではないのだが、生の魚を食べる文化がないこの地で、どういう流通、加工がされているかはあまり想像したくない。

無理して現地で調理せずとも冷凍食品をそのまま解凍してだしてくれるだけで大変ありがたいのだが…。胃に優しい食べ慣れたものをお求めの場合はインスタントやレトルトものを持って行くとよいかもしれない。カップヌードル的なものも売ってなくはないが、あまり多くは見かけないのと、味はトムヤム、チキン、カレーの三択だ。

【オートリキシャー】

どこにでも走っている。非常に安く使い勝手がよいはずなのだが…。いろいろと問題がある。初乗り20ルピーなのだが、メーターを使うケースと事前交渉になる場合がある。メーターを使うのはどうやら強制されているルールではないらしい。後者の中でも特に厄介なのが、途中で土産物屋のようなところに立ち寄ろうとする場合。きっちり断った方がよい。メーターを使ってくれそうな運転手さんは流しの方が遭遇しやすい。ホテルやモールなどの前で「リキシャー、リキシャー」とフレンドリーに声をかけてくるのはたいがい後者だ。流しの運転手さんだと英語が話せないこともあるが、場所くらいならどうにかなる。また、バンガロール中心部は一方通行の道がそれなりに多い。目的地によってはえらい遠回りになる可能性もあるので、全体の地図とおおまかな一方通行の状況は頭に入れておいた方がよい。道がデコボコなのと、圧倒的に近い車間距離でなかなかエキサイティングな体験ができる。(別編動画)

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【メトロ】

10ルピーで利用できる。通行証代わりのコインのようなものを受け取り、自動改札機で載るときにタッチして出るときに入れるシステム。何故改札機を自動にしているのに販売を自動にしないのかは謎。駅に入るときには飛行機のように手荷物検査が必要。列車は10分おきに走っていてトリニティという駅の近くにある1MGモールに行くときなどには意外と便利。一見場違いなほど近代的な設備に見えるのだが、細部を見るとやはりインドクオリティ。気にしない方が良い。

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【バス】

バスは今回利用しなかった。最も安い移動手段ではあるのだが、よそ者には少々難易度が高い。地図にバス停と書いてあるところも、日本で言うところのバス停的な設備がなにかあるわけではないことが多い。なんとなくその辺一帯にとまる。ドアは開けっ放しが基本らしい。

【徒歩】

オートリキシャーでボラれることを気にするならば、歩くしかないのだがバンガロールはあまり歩き回るようにできていないようだ。2ストロークエンジンのオートリキシャーや黒い煙をもくもく出して走る現地製のバスやトラックのおかげで排気ガスがひどく、舗装が中途半端な車道だけでなく歩道的なところも石畳やドブのふた?的な部分がデコボコで、車にも人にも相当な走破性能が要求されるため、歩き回るのであれば靴選びはちょっとしたアウトドア系なつもりの方がよいかもしれない。(インド人はサンダルで歩いているのだが…)

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【ゴミ】

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徳の高そうな身なりをしたおばさまも、道ばたにゴミをポイっと捨てる。よき市民としての教育を受けている日本人にはなかなか衝撃的だ。後述の犬やらなにやらによる排泄物もそう低くない頻度で見かける。たまにホウキで掃除をしている人もいるのだが、どうやらインドでの掃除とは、自分の担当している敷地から外にゴミを移動することを意味しているようで、チリトリ的なものは持ってないし、街全体をきれいにしようと考えている人はいなさそうだ。

そのためか、歩いているとちりかほこりかよくわからない浮遊物が目に入ってゴロゴロするので気になる人は目薬を持って行った方がよいかもしれない。サングラスをかけているだけでもだいぶ違う。

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犬嫌いな人は迷わずオートリキシャーかタクシーを使うべきだ。歩いていると50メートルに1匹くらいな感じで野良犬が生息している。基本的に非常におとなしく、地元の人たちも犬を神聖な生き物として大事に接しているため追い回されたりかみつかれたりするような事はないだろうが、私のように狂犬病の予防接種が間に合ってない人は最初ちょっとドキッとするかもしれない。そのうち慣れるし、基本的にはかわいらしい。

 

【交差点】

インドで道を渡るのはなかなかスリリングだ。基本的に信号はあまりないし、あっても守らないバイクや車が多いので、大縄飛びが苦手な人はおそらく一生渡れない。とはいえ、先に進まないと行けないので、慣れないうちは地元のひとについて渡るようにするとよい。

信号がある交差点でも、歩行者向けの表示が不十分なことがあるが、「総員、第一戦闘配備!」的なサイレンが鳴っている間が歩行者が渡ってもよい合図。日本では目が不自由な方向けに「通りゃんせ」が流れる信号があるが、趣がだいぶ違う。

【ゲリラ豪雨】

東京で言うところのゲリラ豪雨、夕立はよく起こるので、外を出歩くときは折りたたみ傘を持っておいた方が良い。まあ、勢い的にはまさにゲリラ豪雨なので、傘はほぼ役に立たないし、この大気汚染とゴミやらなにやらが散乱する地面を考えると濡れてまで無理して歩くより、雨が降ったら雨宿りして、やんだ後もオートリキシャーを使う方がよいかもしれない。

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【強ミヤリサン】

「インドに行くなら2週間前くらいから腸を鍛えておくように」という先輩の教えに従い、強ミヤリサンを買い込み、日本にいる間から飲んでいた。日本人のヤワな腸に現地の食事はそれなりにしんどいので、対策をとっておくことをお勧めする。

【予防接種】

海外渡航前に必要な予防接種をしてくれるクリニックが都内にいくつかある。私は会社の近所の品川イーストクリニックで最低限A型肝炎と腸チフスの接種を受けた。狂犬病は2回接種の間隔が出発までに間に合わず省略。バンガロールの中心部にしかいないのであれば大丈夫と思われる。

【下痢止め薬】

予防接種の際に、下痢止め役を入手でき、最終的にはこれが非常に役立った。途中、想像を絶するピンチなことがあったのだが、この薬のおかげで事なきを得ている。下痢の原因が細菌性の場合、正露丸などでは対抗できないので、あらかじめ現地での状況を想定した強めの薬を持って行くのがよいだろう。水や生野菜、果物など、個人的に慎重に対応しているつもりでも、現地の仲間に勧められたら食べないわけにもいかない場面もでてくるのが実態。下痢になることを想定した準備が必要だ。 

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インドでの生活もあと1週間。ようやく慣れてきたところではあるのだが、正直日本人が生活してゆくには快適な空間というわけではない。冒頭で引用したとおり Everything is possible, nothing is easy. Lots of “friction”. なのである。今回ここでまとめた内容が何らかお役に立てば幸いだ。あらためて、日本は素晴らしい国だと思う。また、おそらくこの文章は読めてないだろうが、私のバンガロールでの生活を支えてくれているすべての人たちに改めて感謝したい。

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