【拡散希望】被災したペットを探す、飼い主になるMSNペットサーチをAzureで超短期構築
IE10、Silverlight5、WindowsPhone7 Mangoアップデート、Kinect for Windows SDKに加え、
ネットワークや認証、キャッシュまわりの足回り強化とWebデプロイ連携などを含む
Windows Azureのアップデートも相まって、MIX11に参加している私のブログ更新は
てっきりそちら方面か?と思いきや、ちょっと違う確度であるサービスを紹介したい。
(MIX関連のアップデートは帰国後すでに満席のコチラのセミナーでまとめて提供予定)
被災したペットを探す、飼い主になるための支援サイト「MSNペットサーチ」である。
(プレスリリースはコチラ)
3月11日の地震、津波の発生から約1ヶ月が経過し、現地の状況は変わりつつあることが
ようやく把握できるようになってきた。当初は生存者の安否確認や避難された方々の
名簿などが、また、我々クラウド陣営ががむしゃらにがんばったWebサイトの救済で
ITがお役に立てた時期もあるのだが、今では現地のニーズに合ったサービスやアプリを
提供することに我々も支援の軸を移している。
今回のMSNペットサーチはその一環である。愛犬家、愛猫家の方は言うに及ばず、
被災して飼い主と離ればなれになってしまったペットがかわいそうな状況にあることは
想像の通りである。MSNペットサーチはそういった現地からの声を拾い上げ、
ユーザー目線で企画された里親を捜すサービスで、動物保護関連の各種協会との
協力でサービス開始にこぎ着けた。
一見シンプルなマッチングサイトではあるが、財団法人日本動物愛護協会、
社団法人日本動物福祉協会、公益社団法人日本愛玩動物協会、
社団法人日本獣医師会からなる緊急災害時動物救援本部がこのサービスの
裏側を支えている。
「現地のニーズに合ったサービスを提供する」言うは易いが、サービスの企画、
開発者自身が気軽に現地に行けない現状では難しい。また、災害復興支援の
活動で得たラーニング(下資料の4ページ目)からも、事業としての継続性や
ニーズの集約などを担う緊急災害時動物救援本部との連携は不可欠であった。
なお、この資料は先日の八子クラウドをはじめ、最近お声がけいただくことが多い
震災発生後の取り組みについてまとめたものである。Azureユーザー会JAZを
はじめとする多くの自発的なコミュニティ活動により爆発的なソリューション構築力を
発揮して、みんなで業務以外の時間を使って2週間ほどの山場を乗り切ってきた。
その活動の中で、震災発生後ほどなく開始した「東日本大震災情報サイト」という
MSN内に設置したページがある。ここは広告などを一切掲載していない完全に
災害復興支援のためのサービスである。あまり内情を話さない方がよいのかも
しれないが、商用サイトであるMSNの編集スタッフが情報の信憑性などをチェック
しつつ、多くの情報を整理してわかりやすく掲載している(つもりである)。
今回「MSNペットサーチ」を速攻で立ち上げられたのは、「東日本大震災情報サイト」
での経験とインフラによるところが大きい。サイト構築は迅速さが命である。
これらサイト構築に深く関わったシグマコンサルティングの橋本さんや弊社の畠山、
私を含むスピーカー陣が現場の苦労話を疲労させていただく機会が近々あるので、
興味のある方は是非参加していただきたい。(4月22日@弊社品川オフィス)
当初は、今回Azureにのせて利用したサイトコア社との事例紹介セミナーという
純然たる拡販企画だったのだが、上記展開を踏まえ復興支援活動の裏側に
比重を置かないわけにはいかないだろう。
災害復興に向けてITが、クラウドが実現できることはまだまだある。
敢えて私が凹んだときに繰り返し聞くギレン閣下の演説からの引用で締めくくりたい。
「我々は多くの人命を失った。これは敗北を意味するのか?否!始まりなのだ!」
がんばろう、日本。