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AmazonCloudFrontより安い!AzureCDNは7月から正式サービス開始

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Azureのアカウントをお持ちのみなさまのところには、下記のメールが届いているはずだ。
CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)が7月1日より正式サービス開始とのお知らせと、
あわせて料金体系を日本語で記載させていただいている。

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次々と新しいサービスが追加されてゆくAzureにおいて、料金関係のお知らせは登録された
メールアドレス宛に通知されてくるので、動向が気になるという方は、まだ本格的に利用する
予定が立っていなくとも、アカウントを先に作成しておくことをオススメする。
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料金はすでに英語版のAzure価格表に反映されている。(日本語サイトの反映準備中)

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価格はデータ転送するストレージのあるエリアごとに設定されているGB単位のものと
$0.15/GB (ヨーロッパおよび北米地域からデータ転送する場合)
$0.20/GB (その他の地域からデータ転送する場合)

転送の回数に比例して課金される下記のレートでの料金が加算される。
$0.01/トランザクション 10,000 (CRUD処理いずれか1回で1トランザクション)

この価格、わかりにくい!という方もいるかもしれないが、下記AmazonのCloud Front
相当意識した価格体系になっており、データ転送量とトランザクション(リクエスト)の両方に
課金される仕組みは同じ。そして、多くの利用シナリオではAzureの方がちょっとオトクに
設定されている。マイクロソフトお得意の後出しじゃんけん。

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Amazon Cloud Front との違いは、
- データ転送量に依存するボリュームディスカウントの有無
- 価格を決める起点がオリジナルデータのエリアか、エッジサーバーのエリアか
- 単価
の3点。ネットワーク通信業者の事情(AmazonやAzureからすれば原価)の事情で、
アジア圏のデータ通信料が共に高く設定されてしまっているのは残念ではあるのだが、
日本での利用を考えた場合、日本のエッジサーバーとして課金されないAzureは有利である。

CDNのキャッシュによりレイテンシ(遅延)が大幅に解消されるので、データ転送量の安い
北米にオリジナルデータを置いて、日本から利用するのが一番お買い得である。

…とかいってると、日本にエッジサーバーあるんですか?というFAQが聞こえてくる。

皆様にご案内しているメールでは、下記のようなくだりがある。

「Windows Azure CDN は、世界の 19 か所 (米国、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、南米)
で、高帯域幅コンテンツを配信するためのグローバル ソリューションを開発者に提供して
います。 Windows Azure CDN は、戦略的に配置された場所で Windows Azure BLOB を
キャッシュし、最大限の帯域幅を利用してコンテンツをユーザーに配信できるようにします。
CDN 配信は、Windows Azure Developer Portal から任意のストレージ アカウントで
ご利用いただけます。」

明言はしていないものの、客観的に考えて、世界19カ所を戦略的に選んだ場合、
日本を入れない選び方って、想像できるだろうか?もう少し言うと、CDNをオンにして、
tracert をすると、下記のようなルートになる。中継サーバー名に kaw とか tyo9 とか
ちょっと意味深な文字列が含まれていたりもする。

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Azureで利用しているCDNの仕組み、実はAzure専用というわけではない。マイクロソフトも
かなりのネットワークインフラを世界中に持っており、別の用途で使っているインフラを
拡張してAzureのBLOB(AmazonでいうところのS3)から世界中にデータを配信できるように
しているのである。

別の用途の代表格は、みなさまにご迷惑…いや、最新パッチと安心をお届けしている
Windowsアップデート。世界中のWindowsユーザーにパッチを的確かつ高パフォーマンスで
配信するための仕組みは結構大がかりなものである。今回のAzure CDNはこの応用であり
まったく Brand New でポッと出のものというわけではない。安心して使えるインフラだ。

さて、このCDN。利用方法は至って簡単である。Azureの管理ポータルで、ストレージ
アカウントを作成し、そのページの下の方にある Content Delivery Network の項目で、
「Enable CDN」というボタンを押すだけ、たったこれだけ、である。

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「Enable CDN」ボタンを押すと、確認メッセージの後、

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CDNのエッジサーバー経由でBLOBにアクセスするためのURLが生成される。
Enableボタンはトグルになっているので、いつでもキャッシュの有無を切り替えられる。

「この msecnd.net というドメインはなんだ?気にくわねーな」という方がいらっしゃれば、
その下にあるCustom Domainsという項目で変更することが可能である。試しに
isago.com をマップしようとしている図がコチラ。CNameの設定とvalidationが必要だが、
独自のドメインに割り当てることができるのだ。

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Azureを使うというと、.NETで開発してえっちらおっちら、というイメージが強いかもしれないが、
高速配信のCDNとほぼ無限のストレージ領域だけを使いたいという方にもオススメだ。
私が見ている限り、今のところ大きな遅延、障害は報告されていないように思える。

TechDaysのキーノートにご登壇いただいたGoomo.comの松岡氏の言葉を借りると、
ネットワーク配信業者からみたAzureの魅力は契約管理の一元化にあるという。
ハウジング屋、サーバーメーカー、ソフトウェアベンダー、CDN業者、運用管理業者と
個別に契約、支払い処理などしなければならなかったところを、Azureなら一元化できて
非常に便利、ということだ。

またひとつ新しい仲間が加わった Azure CDN。6月中はCTP期間として引き続き無償で
お試ししていただけるので、是非利用してみていただきたい。

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