「クラウドビジネス入門」でわかるグリプス戦役時代の戦術の基本
未発売の書籍「クラウドビジネス入門」を入手したので、いち早くその内容を紹介したい。
先日のブロガーズミーティング(初参加)にて、著者の林氏から発売前の書籍をいただき、
懇親会でも意見交換をさせていただいた。
先日紹介したNRI城田氏の「クラウドの衝撃」とあわせて読んでおくべき一冊といえる。
これら2冊を読んでおけば、日本におけるビジネス面での共通認識はできあがり、
より詳細な議論・検討ができるはずである。衝撃を与え、入門を促すには適切な内容といえる。
内容に入る前に、著者林氏の拘りを示すエピソードを1つ紹介したい。
黎明期にあるクラウド関連は非常に話の展開が早いため、原稿執筆から書店に並ぶまでの
リードタイムが長い書籍としてコンテンツをまとめるには、Webと違い覚悟が必要である。
この苦労がにじみ出ているのが、マイクロソフトの動向を追いかけるためにTechDays2009の
内容に触れていただいている。このカンファレンスは1/27,28日に開催したものであり、
おそらく最終稿ギリギリまで調査、執筆に真摯に取り組んでいた姿が伺える。
林氏、出版社側スタッフなど関わった皆様に敬意を表したい。
さて、この書籍で最も価値があると思われるポイントは、表紙をひらいてすぐにカラーでみえる
「クラウド・コンピューティングの俯瞰図」である。各陣営が自分に都合のよい視点でしか
語らない現状、クラウド周辺を鳥瞰・俯瞰できる機会は意外と少ない。
林氏がNTTグループの所属であるためか、ネットワークや携帯端末などのデバイスについても
一般的な目線より深掘られているところが興味深い。
度々引用される「世界に5台のコンピュータ」発言の状況で、日本の各企業が所有する自前の
データセンターが「5台」に含まれないならば、異なるレイヤーで勝負するしかないといえる。
また、グローバルな規模の経済競争を避けつつ、あえてデータセンター運営側で差別化を
はかるのであれば、林氏が後半で触れている法整備やリスク保障面で、日本ではなかなか進まない
と考えられるところを自らリーダーシップを発揮して調整するといったポジションも考えられる。
ちなみに、以前からこのブログからのリンクがamazonではないことにお気づきだろうか。
地道ではあるが、他勢力の資金・資源の供給源を絶つことは戦略シミュレーションの基本だ。
GoogleやAmazonは林氏の著書の中でスティーブ・バルマーの発言としても引用されているが、
今後数年間で本格化するクラウド戦役において「尊敬すべきライバル」となるであろうことはほぼ間違いない。
戦乱により兵器開発競争が起こり、技術レベルが向上することは、IT産業にとってよいことであろう。
ちなみに、ギレンの野望アクシズの脅威Vで攻略中のエウーゴクワトロ編は、
8ターンで宇宙はアクシズとグリプス2以外攻略完了、地上もオデッサ、キリマンジャロ、オセアニア、
ベルファストを残すのみ。やはり基本は多少無理めの速攻による領地確保と戦力を集約しての重要拠点攻めである。
宇宙はほぼ平定したので次ターンでネモとリックディアスで構成される主戦力を地球上空に集約、
タイミングあわせて生産しておいたHLVにのせてオデッサ降下作戦を実行予定、一気に攻める。
ZII(ゼッツー)、メタス改、百式改、ディジェSE-R、シュツルムディアスの運用が効果的だった。
反面、初期配備されていたガンダムMk-IIとフルアーマーガンダムMk-IIIは有効に活用できなかった。
やはりGディフェンサーやフライングアーマー、追加装甲などの検討が必要なのだろうか。
あるいはエマ中尉を別の機体に配属させてしまったのがよくなかったのか。
楽しみにしていた新兵器の開発は1つもしていない…。
一度徹底的にたたきのめした後、生かさず殺さずの状態にして兵器開発を楽しむことにしよう。
メタファで考えることにより、ビジネス面でのシナリオ展開がふくらませやすいという効果がある。
この点については追って解説することにしたい。
今回の攻略でこれまでに得られた気づきは、ガンダムMk-II系統の効果的な運用方法の検討が必要であろう点、
すなわち、Business Productivity Online Suite(BPOS)とSharePoint Servicesの扱いを
より一層真剣に検討すべきであろうという考えに至っている。
いい大人が電車の中でPSPを熱心に…と冷めた目で見られているかもしれないが、
本人は至って大まじめに、今後のクラウド戦略をシミュレートしているのである。