マイクロソフトがAppStore?メガバズーカランチャー的展開
火曜日はセミナー対応でブログ更新ができませんでした。
参加してくださった皆様、ありがとうございます。
ブログ更新を楽しみにしていた皆様、申し訳ありませんでした。
さて、すでに各メディアで報じられているとおり、
マイクロソフトは近日中にMyPhoneというサービスを開始する予定だ。
このサービスはAppleのMobileMeのようなもで、オンラインストレージに
携帯電話の情報を同期することで、電話帳データのバックアップや可搬性向上を
実現すると同時に、写真データの共有なども可能になる。
さらに、まだ詳細は明らかにされていないが、オンラインバザールと呼ばれる
AppStoreのような仕掛けにより、携帯端末向けのアプリケーション流通を
加速するポテンシャルを秘めている。
これまでキャリアやメーカーが中心となって仕掛けてきた領域が、
iPhoneをはじめとするスマートフォン普及のおかげで徐々にOSやミドルウェア、
サービス側に移りつつある状況は実におもしろい。Windows Mobileの力だけで
ビジネス以外のユーザー層を含む世の中全体にスマートフォンを認知・定着させられれば
それに超したことはないのだが、日本でのスマートフォンの普及においては、
iPhoneの功績は大きかったといわざるを得ない。
おかげでマイクロソフトもこの領域への投資を積極的に行わざるを得ず、
結果世の中はよい方向に進化しているといえる。
このMyPhoneというサービスは、先般マイクロソフトが買収したMobiComp社の技術を
ベースにしたものであり、現在のところアーキテクチャ、プラットフォームレベルでは、
Meshテクノロジーとの連携はとられていない。
このブログですでに解説してきたLive Servicesに含まれるMeshテクノロジーでも
デバイスをまたいだデータ同期やアプリ同期などMyPhoneと同じようなことを
実現しようとしているが、こちらはマイクロソフト謹製。中でも、アプリ同期の機構の中には、
アプリケーションカタログというものがあり、MyPhoneのオンラインバザールとの関係が
気になるところだ。アプリケーションカタログでは、デバイスをまたいだ環境で動作する
Mesh Enabled Applicationを配布、共有し、最終的には利用者から課金を行うための
仕組みも実装してゆくプランも見受けられる。
PDC2008に日本から参加したパートナーさんの中には、このMeshテクノロジーの
セッションでのアプリケーションカタログの説明がよほど印象的だったようで、
帰国後「PDCどうだった?」という上司の問いに、
第一声「マイクロソフトがAppStoreをやるみたいです」と答えたという。
AzureやWindows7の発表とか、いろいろセンセーショナルだったと思うのだが…。
このMeshにおけるアプリケーションカタログやMyPhoneのオンラインバザールは、
単に「こういう機能があります」という説明で片付けられるものではない。
アプリケーション流通のエコシステムを今後どう築いていくかというビジネス上、
テクノロジー普及啓蒙上、非常に大きな論点が内在されているのである。
これまで開発者の皆様とマイクロソフトがWindows OSとVisual Studioを中心に
築いてきたPC向けアプリケーション流通の強固なエコシステムを、
デバイスの多様化するクラウド時代にどう対応させてゆけるかは、
これらの取り組みが勝負の鍵を握っているといってよい。
下手を打つと他の陣営に優秀なアプリケーション開発者や流通チャネルを
奪われかねないのである。
このような現状把握のもと、百式たるLive Servicesには、メガバズーカランチャー的
破壊力を持った技術が準備されているべきであり、アプリケーションカタログあるいは
その発展版がそれにあたるといえる。ご存じの通り、メガバーズーカランチャーは
百式の切り札的なオプション装備で、モビルスーツが携行する武器としては
圧倒的な破壊力を誇る。敵の旗艦を本隊と離れた包囲から狙撃する、
大量のモビルスーツ軍に対する砲撃で数を一気に減らすなど、
まさにその存在により戦局を左右する決戦兵器として運用される。
私のような内部の人間や関連するパートナーさんからみると、一見して似たようなものが
たくさんあってよくわからない、という困りごとが生じることは事実であるが、
社内の各テクノロジー陣営が切磋琢磨することにより、各技術の完成度が高まったり、
統合によりよりよいものに仕上がる可能性を秘めているという側面は頼もしく思える。
本気になっている技術領域は、さすがに層が厚い。
どの技術が主軸になるか、いつ頃統合されるかはまだわからないが、
「いいとこどり」がうまくいくことを願う。iPhoneが切り開いて定着させたエクスペリエンスは
強固であり、これを駆逐するかせめて拮抗するためには
もてる技術、リソースを総動員する必要があると思われる。
さて、ギレンの野望アクシズの脅威Vが本日発売。
当然予約済みなので帰りにピックアップしよう。封印していたネオジオンレッドのPSPを
ひっぱりだし、寝不足の日々が始まる予感。
やはり今回はエウーゴ編のクワトロ無事帰還シナリオから攻略することにする。