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電子書籍リーダーは、ユーザーの目指すゴールを理解すべし:Kindle for iPhoneが現実に!

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 さすがリーダーだけのことはあります。電子ブックリーダーについても先見の明がありますね。小林さんの予言が見事に的中。そうです。Kindle for iPhoneが出てしまいました。

Amazon、「iPhone向けKindle」リリース

 タイトルぱくってすみません。電子書籍リーダーは、Kindleのようにプロプライエタリなプラットフォームだけを提供するのではなく、そのほかの有力なデバイスがある場合には、ユーザーの利便性を考えて臨機応変に対応すべき、という意味です(笑)

 小林さんの最初の予言は2月6日。

Kindle キラー、その名はiPhone?

 直後にわたしが反応したエントリーがこれ。

Kindle iPhoneアプリという手があったか

 で、小林さんがさらにフォローして証拠固め。

「Kindle iPhone アプリ」が現実に?

といった流れになっております。

 サービスが米国限定であり、App Storeも米国以外では公開されていないようなので、日本のユーザーはお預け状態。最初から米国限定ということだと、そのうち日本に、というのも難しそうですね。

 無料のビュワーを提供して、コンテンツの購入はPCのみ、というのはeBook Japanと同じ方式。購入のためのユーザーエクスペリエンスではAmazonのほうが上だと思われますが、iPhone側でコンテンツの購入ができるようにならないと出先でこの本を読みたいという欲求には応えられず、大成功はむずかしそう。

 英語の電子書籍としては、Icebergが最新の書籍を1つひとつアプリケーション化して提供しています。ちょうどボイジャーが講談社のコミックスやクーリエ・ジャポンでやっているような感じです。これならばApp Storeから直接購入できるわけです。もちろんAmazonは比較にならないくらいの豊富なラインアップを持っており、どちらの手を使うこともできるので、まずは様子見といったところでしょうね。

 コンテンツはPCからしか購入できないと思っていたのですが、PC業界のご意見番ウォルト・モスバーグ氏のレビューによれば、iPhoneのSafariから可能なようです。Over the Airで同期してくれるみたいなので、アプリケーション内にストア機能を組み込むのも難しくなさそう。

追記1:Kindle for iPhoneをインストールしてみました

 まず、米国のApp Storeからしかダウンロードできないことに注意。ダウンロードすると、まず米国Amazon.comのアカウントとパスワードの入力がうながされるのでこれを入力します。その後でPC or Mac or iPhoneのブラウザ上でログイン。そしておもむろにKindle Storeにアクセスします。

 Kindle StoreにはBooks、Magazines、Newspapers、Blogsという品揃えがありますが、iPhoneアプリで使えるのはBooksのみ。ではまずは財布がいたまないように無料のコンテンツを探してみます。聖書(KJV)や古典文学(フランケンシュタインとか)は0.0ドルで提供されているのでこれをカートに入れてみます。しかし……。

We are sorry... We could not process your order because of geographical restrictions on the product which you were attempting to purchase. Please refer to the terms of use for this product to determine the geographical restrictions.

We apologize for any inconvenience this may have caused you.

というアラートが出て、先へ進めません。これはクレジットカードがチェックされて、米国で取得したカードでなければダメみたいですね。回避方法はあるのかもしれませんが、ここで断念。

 Whispersyncという同期システムは完全にクラウド上で行われており、PCやMacの母艦とWi-Fiでアクセスしたりする必要はありません。コネクトされているiPhoneは、ブラウザでアクセスしているKindle Storeで名前が見えています。おそらく購入されれば、Kindle for iPhone側で同期してくれるのでしょう。

 ふと思ったのですが、Kindle for iPhone内に購入システムを持つ必要はなくて、Amazon Mobileなどの別アプリに持たせておいてもいいんですね。そうすれば、Kindleアプリ側も軽くてすむし。

 eBook JapanのiPhoneアプリとバックエンドのシステムは、この仕組みをぜひ参考にしてほしいと思います。

追記2:Kindle 2にさわらせてもらいました

 土曜日に行われたiPhoneデベロッパーの集まり(101人も集まった)で、ToyCameraなど大ヒットiPhoneアプリの開発者であるfladdictさんからKindle 2を見せてもらいました。なかなか薄くて高級感があり、予想のチャチな感じとはほど遠かったです。これならば日本でもいけるかも、と思うくらい軽く、ページ遷移にかかる時間も許容範囲。表示もくっきりとしていました。見た人は悪い印象を持つことはないと思われます。

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