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ギタリストのためのMP3プレーヤー「MP-GT1」を試す(その2)

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 「ギタリストのためのiPod」こと、TASCAMのMP-GT1の実機インプレッション2回目は、「実際にギターでゆっくり弾いてみる」です。

 まず、通常のプレイバックから。プレイするには、楽曲のファイルブラウザであるBROWSEボタンを押して、ホイールとENTERボタン、そしてMENUボタンを使って曲を選んでいきます。ホイールはスクロールとして使われます。1つ上の階層に戻るときには、MENUボタンではなく、DOSや古いWindowsアプリでよくある、「1階層戻る」アイコンのところまでいってからENTERを押す仕組み。これがちょっと分かりにくかった。

 そこでENTERを押すと、ADD LISTとCANCELという項目が出てくるので、ADD LISTとすると、PLAYLISTに追加されます。そうすると、BROWSEしなくても、PLAYLISTから楽曲を選べるというわけ。

 再生は、PLAYMODEで指定すれば、全ファイル、フォルダ内全部、PLAYLISTの3つのオプションから選ぶことができるのですが、ここではPLAYLISTにしてみます。

 では次に、エフェクターを選びましょう。

 FXというボタンを押すと、いくつかのプリセットからエフェクトの組み合わせを選ぶことができます。ディストーション系が15、オーバードライブ系が18、コンプレッサー系が18、フランジャーが2、フェイザーが2、エキサイターが2、コーラスが2、トレモロが2、ビブラートが2、オートワウが2、ピッチシフトが2、リバーブが1、ディレイが1、最後にスルー(エフェクトなし)が1つとなっています。

 それぞれのエフェクトは数値設定も可能なので、より細かいサウンドコントロールも可能です。画面が大きくてボタンやホイールがある分、へたなマルチエフェクターよりも手軽に音色を選ぶことができます。これからはほとんどこれで済ませちゃうかも。

 そして、再生方法を選びます。これは、前回説明したように、MENUボタンから、PB CONTROLというモードを選びます。

 VSAは常にオンにしておいて、速度とピッチをいじることになると思います。通常よりも速いスピードで、というのは速弾き練習以外ではあまりないと思うので、TEMPOの数値をマイナスも設定することになるでしょう。数値がマイナス方向に大きくなると、時間がストレッチされ、ゆっくりと再生されます。ただし、VSAがオンになっていれば音程は変わりません。

Pbcontrol

 逆に、ピッチをいじりたい場合にはKEYとFINE TUNEを使って変更します。KEYは半音単位で、FINE TUNEはさらに細かい単位で再生用楽曲に合わせると便利です。

 もう1つ、GUITAR CANCELという機能もあるのですが、その紹介は次回にして、再生のコントロールについて不満な点を2つほど。

 まず、もったいないなあ、と思うのが、せっかくのホイール機能が、楽曲の再生、ギタープレイ時にはまったく使われていないこと。曲の早送りや巻き戻しには専用ボタンを使うだけなのです。ここでこそホイールがあると便利なのに……。

 もう1つは、さきほどのPB CONTROL機能が、楽曲1つ1つに対して個別に設定できるといいのですが、そうではなさそうなところ。FXのエフェクトセットもこれと連動するといいと思います。

 もしもエフェクト設定がプレイリストに登録された曲と連動するなら、手軽なサウンドエフェクトコンフィギュレーション用ツールとしても使えますよね。

 昨日はこれで、“Let It Be”と“While My Guitar Gently Weeps”を練習してみました。テンポを落として再生すると、フレーズの細かいニュアンスがわかっていいです。

 特定フレーズのリピート再生は、LOOPボタンとI/Oボタンで非常に手軽にできます。I/Oを一度押すとスタート地点が指定され、二度目に押すと、ストップ地点を指定、これでループ再生されます。LOOPボタンを押すと、スタート地点から再生されるという仕組みです。

 さきほど、ビートルズのオフィシャルとされる全曲、合計710Mバイトを転送しました。これとギター(と電源)さえあれば、孤島でもオッケーかな。

関連記事:
ギタリストのためのMP3プレーヤー「MP-GT1」を試す(その3)
ギタリストのためのMP3プレーヤー「MP-GT1」を試す(その1)
ギター小僧はiPodじゃなくて、これを買え:MP-GT1

関連リンク:
製品紹介ページ
TASCAM MP-GT1発売前使用レビュー[音楽生活]

追記:トラックバックをいただいた「音楽生活」さんに、発売直前レビューが載っています。こちらもどうぞ。

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