開発/テスト環境におけるクラウド活用

クラウドサービスは、開発/テスト環境の利用に多く活用されています。

アプリケーションの開発実行環境であるPaaS領域のサービスの充実もあり、開発者側自らがサーバーやストレージの用意や、OSやミドルウェアの設定変更など、開発のためのリソースの環境を柔軟に調達できるようになっています。これにより、運用の負荷も軽減され、開発側に人的リソースをシフトすることができます。

クラウドサービスの利用により、開発/テストをチームで共同作業を行うことができ、実際の使用シナリオを運用環境規模で複製し、リリース前までに問題をメンバーで検証し解決するといったアプローチができます。

クラウドサービスと連携する運用自動化ツールも充実しており、サーバーやアプリケーションの構成をテンプレート化することで、ユーザー数の増加に応じて、自動的にテンプレート化した環境の拡張を図ることもできます。構築作業の自動化を進めることで、開発運用のリードタイムを改善でき、開発/テスト環境や運用コストの低減ができます。

開発からシステムを公開する手前のステージング環境、本番環境によるサービス提供までを、クラウドサービスを活用することで、状況の変化に応じて柔軟に対応できるように開発する「アジャイル型開発」による短期間でのサービス提供が可能となります。

市場の競争環境の変化する中において、開発/テスト環境のクラウド活用により、開発、テスト、本番環境へのサイクルの構築ができるようになり、迅速な仕様変更やサービスの市場への投入ができ、自社のサービスの競争力を高めることができるようになるでしょう。