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企業においてIT 基盤の統合・整備は優先事項、クラウドはその課題解決手段の一つに〜企業IT動向調査2015〜

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一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(略称:JUAS)は2015年4月15日、4月30日の報告書発刊に先立ち企業IT動向調査2015」を公表しました(ニュースリリース)。

調査期間は 2014 年 10 月 28 日~11 月 17 日。調査対象は、東証一部上場企業とそれに準じる企業の計 4000 社で、各社の IT 部門長に調査票を郵送して 1125 社(回答率:28%)となっています。

第10章では、IT基盤をとりあげており、図表を中心にその動向をとりあげてみたいと思います。

企業におけるIT基盤における取り組み・優先度は、「①IT基盤の統合・再構築」がもっとも高く、最優先と優先との合計では55%を超えており、「③メインフレーム・システムの刷新」、「②データセンターの移転・統合」が続いています。「④グローバルで共通のIT基盤構築」は、優先順位としては低い位置付けとなっています。

クラウドにおいて、優先順位がもっとも高いのが、「⑧SaaS導入」、続いて、「⑦新規システムのIaaS、PaaSへの展開」、「⑤プライベート・クラウドの構築」と続いています。

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出所:企業IT動向調査2015

「⑥既存システムのIaaS、PaaS への移設」では、企業サイト(18.3%)、経理・財務会計(13.9%)、販売管理(9.2%)など一部の管理 業務系や基幹系への適用が進んでいます。パブリッククラウドにおける活用領域は、基幹系システムでは全般的に活用割合は低く、現在のパブリッククラウドの活用領域の主流は、Web/フロント系を中心とした活用となっています。 今後も管理業務系の経理・財務会計(12.4%)や人事・給与(10.3%)に一部IaaS、PaaS への広がりがみられるものの、基幹系システムでの導入には、やや時間がかかると想定されます。

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出所:企業IT動向調査2015

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