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ソーシャルメディアを中長期のキャリア形成に

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2010年はツイッターやFacebookなどが非常にブームとなった年でした。ソーシャルメディアでつながりを生み出し、パーソナルブランディングや感謝貨幣を貯めるいわゆる「ウッフィー」というキーワードも流行しました。ソーシャルメディアが一般的にも普及するようになり、生活に欠かせないコミュニケーションプラットフォームになったと感じる方も増えてきたのではないかと感じています。

ソーシャルメディアを使いこなす人がいる人がいる一方、飽きてしまうなど様々な理由であまり利用(発信)しない人も出て、その格差が広がってきているように感じています。フォロワー数を集めてブランディングができたのに、ウッフィーを貯めたのに、リターンがなかなかないと感じる方も少なからずいるのかもしれません。もちろん、ソーシャルメディアは、つながりが生まれ、ただ楽しければそれだけで満足と思わる方もいらっしゃるでしょう。

話は少し変わりますが、昨今、景気の先行きが不透明感が広がり、就職活動で苦戦する学生など、これからの先行きに不安を感じる人も多くなりました。「キャリアに関する10個の通説を考える--従来の会社勤めのイメージはもう終わり」とあるように、将来同じ会社に居続けられる保証はありません。個人が自らキャリアを切り開いていかなければならない時代になっているといえるのかもしれません。

そこで、重要と考えているのが、ソーシャルメディアをキャリア形成に役立てるというアプローチです。

12月6日に、「ソーシャルメディアに詳しい斉藤徹さんのmy Workstyle on Real Time Webを聞く」というイベントが開催されました。オルタナブロガーの斉藤さんは本イベントの中で、

Twitterを利用したことで、今までよりはるかに多くの人と知り合いになれた。仕事の付き合う人の 7~8割はソーシャルメディア上で知り合った人

とコメントされています。斉藤さんはソーシャルメディアに関して非常に質の高いブログを毎日のように発信されています。斉藤さんはソーシャルメディアのプロフェッショナルであるということを社外に発信し、人脈を広げビジネスへとつなげていきました。これからのソーシャルメディアでの取り組みは、企業の業績を大きく押し上げ、自身のキャリア形成においても大きなプラスとなったのではないかと考えられます。

本イベントの中で、大変お世話になっているオルタナティブブログの事務局の鈴木麻紀さんが、

ブログを書くことによって自分のプレセンスがあがるというのが1つですね

とコメントされています。プレゼンスというのは、人によって捉え方は様々かと思いますが、オルタナティブブログの場合はビジネスやITに特化しているため、「エバンジェリストとしてプレゼンスをあげた」「ある分野の専門家としてプレゼンスをあげた」「社内でのプレゼンスをあげた」「ソーシャルメディアの世界でプレゼンスをあげた」など、様々な形でプレゼンスをあげてきた人が本当にたくさんいらっしゃいます。

ソーシャルメディアを活用して、プレゼンスをあげ、そして、仕事やビジネスに結びつけ、さらには自分のキャリア形成においてどのようにプラスに結び付けていくか、中長期的な視点で活用していくことが重要であると考えています。

つまり、自分が今仕事をしたい分野、そしてこれからしてみたい分野を整理し、社外に向けて(会社の機密情報には触れない)その分野の関連性のある有益な情報を発信し、市場と会話を続けながら、自分の得意とする領域や専門分野の領域の位置づけを整理する。その結果、プラスとなるキャリア形成に結びつけることができるのではないかと感じています。

ソーシャルメディアの活用は、価値観も利用頻度もその人によって様々です。せっかく時間を費やして利用するのであれば、自分の中長期のキャリア形成を考えたソーシャルメディアの活用を実践していくことが、非常に重要ではないかと感じているところです。

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