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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

企業でのスマートフォンの導入の検討が進んでいますが、その検討の一つになるのが、パソコンと比べると、悩ましいOSの選択です。企業の利用においては、端末のみならずOSの選択が重要となってくるでしょう。

モバイルOSには、アップルの「iOS」、グーグルの「Android」、マイクロソフトの「WindowsMobile」、そしてBlackBerryなどがあげられます。

実際に企業での導入実績が多いのが「Windows CE」から続いているマイクロソフトの「WindowsMobile」マイクロソフトではないかと思います。

「WindowsMobile」の場合は、パソコンで圧倒的なシェアを誇る「Windows」との親和性が高く、ExchangeServerなどのメールの利用も向いており、コンシューマ向けではiPhoneやAndroidに遅れをとるものの、エンタープライズ分野でのアプリケーション環境は比較的充実しており、パソコンとの連携サービスも他のモバイルOSと比べると充実しているのではないかと思われます。また、セキュリティや端末管理機能も充実していると言えるでしょう。iPhoneやAndroidの場合は、企業に導入したいけども、セキュリティに不安を感じる企業は少なくないと考えられます。

ただ、「WindowsMobile」の場合は、OSの操作性に関しては、iPhoneやAndroidと比べると若干不便さを感じます。ガートナーが発表した「2010年第1四半期の世界の携帯電話のメーカーシェアと、スマートフォンのOSシェアに関する調査結果」では、Android OSにもシェアを抜かれて、5位の6.8%と低迷しています。2010年に後半にSilverlightでインターフェイスを一新した次期モバイルOSの「Windows Mobile Phone 7」の登場で、どこまで市場のシェアを確保できるかが、ポイントになるでしょう。ただし、「Windows Mobile Phone 7」はコンシューマ向けOSとして位置づけ企業向けの機能を一部省く予定で、現行の6.5/6.5.3を企業向けに継続的に提供する方針を示していることから、他社OSの巻き返しにどこまで対抗できるかが、注目されます。

また、同様に企業での導入実績が多いのが、BlackeBerryです。BlacekBerry用の専用サーバを設置することによって、社内システムにセキュアにアクセスできるのが、特徴の一つで、セキュリティを重視する企業にとっては、大きなメリットとなるでしょう。ただ、iOSやAndroidの登場によって、シェアは下降線をたどっています。コンシューマ利用でiPhoneやAndroid端末を利用するユーザが増えるにつれて、企業でも導入したいというニーズが増えてくると、BlackeBerryはこれまで以上に苦戦をするかもしれません。

そして、コンシューマ向けだけでなく、企業向けでも注目されるのが、iPhoneです。既に、日本国内においても企業向けでは一定の実績があります。EXchangeとの連携もiPhone OS2.0以降で対応し、Exchange経由で、ネットワーク経由で遠隔消去できるリモートワイプ機能も利用できる点は大きいでしょう。

また、Salesforceが提供するSalesforce CRMなどの多くのクラウド型サービスにも対応し、実績をあげています。そして、「Windows Mobile」や「BlackBerry」で対応できているでモバイル管理ツールとして「iPhone構成ユーティリティー」を無料配布しています。本ユーティリティーによって、端末機能制限やネットワーク設定を構成ファイルとして保存し、複数のiPhoneにその設定を一斉に配布し、管理することができます。iPhoneの場合は、業務とはあまり関係のないコンシューマ向けサービスが充実している反面、様々な利用ができてしまうのは、企業にとってはマイナスに作用することも考えられます。そのため、企業にとってはiPhoneの場合は、特に端末管理機能の利用は重要となってくるでしょう。

そして、今後、コンシューマ分野だけでなく、企業向けでも存在感をだしてくるのではないかと期待されるのがAndroid端末です。まだ、企業での導入実績は非常に少なく、セキュリティや端末機能も、他OSと比べると、遅れをとっています。一方、メール(Gmail)やカレンダー、ドキュメントなどの共有ができるGoogle Appsのサービスとの親和性は高く、コンシューマ利用で、GmailなどのGoogle Appsを利用するユーザがこれからも拡大していくことになれば、Google Appsと親和性の高いOSを選ぶということは十分に考えられるでしょう。

Exchange連携機能は、Android 1.6では非対応となっていますが、Android 2.2以降では、メールやカレンダーの同期だけなく、ポリシー設定やリモートワイプ機能にも対応することになり、企業導入のハードルは少しづつハードルが下がってくると考えられます。Androidの場合は、セキュリティや端末管理機能がまだ十分とは言えず、企業においてもしばらくは様子見が続くでしょう。ただし、コンシューマ分野でのシェアの拡大は著しく、将来的には、コスト的にもオープンソースでメリットの高い分、企業での導入が進んでいくことが予想されます。数年後には、企業で一番利用されているOSという可能性も十分に考えられるでしょう。

以上のように、モバイルクラウドの本格的普及が予想される中、企業におけるモバイルOSの選択は重要な要素を占めることになると考えています。今後も企業におけるスマートフォンの活用は益々重要視され、様々な形で検討や議論がされることになるでしょう。

MASAYUKI HAYASHI

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林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスの開発企画を担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『「クラウド・ビジネス」入門』

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