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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命と伝統スポーツ、LINEでプロモーションする大相撲五月場所観戦X街コン、着物コンの何が面白いのか!!

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<序文>

 女性のチケットは完売だそうですが、日本相撲協会が5月1日からLINEを開始しています。5月7日のメッセージが来たので早速、見てみると「大相撲五月場所X街コン、着物コン IN両国国技館」のキャンペーンをやっていました。5月17日のイベントで男女五十人ずつの募集です。

 

同性と二人で参加して着物を貸してもらって着付けをしてもらって、両国の町を合コンで歩き、そのまま両国国技館で大相撲の五月場所を見ると言う趣向です。但し、大相撲観戦には別途前売り券が必要となっています。

 

早くも女性チケットは完売というところを見ればこれまでLINE単純な割引クーポン配布に飽き飽きしていた若い人々の眼にこの試みは新鮮に映ったのではないでしょうか? 

 

引用 (日本相撲協会より引用)

女性チケット完売いたしました。ありがとうございました。

話題の街コンが大相撲とコラボレーション♪

大相撲五月場所中の両国で開催されます!

両国の街ならでは、参加者全員で着物を着てお楽しみ下さい!

 

着物は人数分用意いたしますのでお気軽にお越しください。

※お持ちの着物で参加も可能でございます。

※着付け会場は両国国技館の相撲教習所内を予定しております。

一般公開されていない施設です。参加者限定で相撲教習所を見学できます。

 

お昼頃からの開催となり、終了は大相撲の中入り(幕内力士)前を予定しております。

街コン終了後、是非、大相撲五月場所もご観戦していってください!

※大変人気のある開催日でのイベント開催となります。

大相撲ご観戦を予定される方は前売券のご購入をおすすめいたします。

 

 引用終わり

 

 

 ★ 着物コンX大相撲五月場所

 

 街コンとは

 

 
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着物コン × 大相撲五月場所 in 両国国技館とは

女性チケット完売いたしました。ありがとうございました。

両国国技館外観画像

<出所:http://kimonocon.info/>

<モノではなくサービスと経験重視>

 従来のLINEに登録された公式アカウントのマーケティングを見ていると「割引券を提供するから来店して」とか「紳士服が半額になるよ」とか「試供品を無料であげるよ」と言ったモノ支配論理のアプローチが多く、今一つ面白みに欠けていたのですが、今回は大相撲と言うこともあってサービス中心、サービスの組み合わせの上に立った着物のシンデレラを演じようと言った経験型のアプローチで組み立てられています。スマート革命におけるサービス論理の点から、これは大いに注目されます。

 

<仮想と現実の重ね合わせプログラムのセンスのよさ>

LINEで募集し、飲食店で出会って街コン=合コンと着物を着て両国の町を歩くという趣向には仮想と現実の重ね合わせ(スマート革命の特徴のひとつ)と言う面白さがあります。一体どんな相手がくるんだろうと言う街コン(ブラインドデート、心理的な仮想)に着物を着せてくれ(持ち込みもOK)伝統の街を歩くと言う一種のコスプレ感覚(心理的な仮想)、そしてあまり馴染みの無い伝統世界(まるでアメーバピグかセカンドライフ)と言う魔界(これも心理的な仮想)=両国国技館への誘い(いざない)は、シリコンバレーの魔法使いと言う故ステイーブ・ジョブズ氏やグーグルグラスを付けて飛行機から飛び降りるグーグルのセルゲーブリン創業者の魔法感覚と共通するものを覚えます。

 

<マーケティングのイベント化>

 スマート革命の特徴の他のひとつにマーケティングのイベント化があります。日本のイオンが6月ごろから試みると言われているスマートストアなども買い物中に突然、セールの通知がスマートフォンに来たり、商品をスキャンすると商品説明が現れたり、ポイントがもらえたりします。こうすれば買い物はイベントになります。大相撲の着物コン、街コンとの掛け合わせも明らかに相撲観戦のイベント面での強化です。

 

LINEのマーケティングの発展形になるか?>

 LINEからの申し込みは半額と言う割引率を考えれば、この日本相撲協会のマーケティングは5月17日までに男性側も完売すると思います。着物貸してくれて、着付けをしてくれてデートしてお昼から中入り前のイベント終了後、大相撲観戦をすると言う内容です。(値段の詳細はLINEを見てください)

 

それにしてもLINE上で面白いマーケティングが登場したものです。相撲協会さん、これからもがんばってください。

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