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主語を替えてみよう→己を知ろう

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IT企業でマーケティングに関わっている人の傾向として、「うちの会社は」、「自分達の製品は」という主語でお話をされる方が多いことは事実です。また、競合を批評する場合でも「他社は・・・」という主語でありながら末尾は「・・・できない」という表現で、基本的には自「うちの会社は」という主語と替わりない内容になることが多いです。

最近、私はお客様に、”まずすべての表現と考え方を「お客様は」に替えてみましょう”と言っています。初めはなかなか難しいですが、ひとつひとつの文書や表現を吟味して、「お客様は・・・」という主語を用いながらも、内容は自分の会社の考えである場合には、その部分を修正していきます。最終的には「(お客様としての)私は・・・」という主語に変換していきます。

こうしていくうちに、だんだん自社の立場を離れ、市場の目線で客観的に物事を分析でき、かつ自社に対して厳しくなっていきます。その結果ですが、ブローシャーやプレゼンテーションだけでなく、ビジネスプランや市場分析結果も、だんだん客観的、というよりかはお客様の目線で作成できるようになります。

「彼を知り己を知れば、百戦して危うからず・・・」とは孫子の言葉の一部ですが、「己を知るために、まず主語を替えてみよう」が現代のビジネスでの実践法だと思います。

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