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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

コンサルタントさんは要らないが、相談相手は必要

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ベンチャー企業や中小零細企業のお手伝いをしていると、社長の相談相手がいないことを痛感します。社長である限り、一人で決断していく他ないのですが、適切な相談相手がいるかどうかで判断の質は大きく変わってくると思います。実際には、毎月訪問してくる税理士先生とかに話してみる、ということになりますが、彼らは経営のプロではありませんので、依存してしまうとミスリードされることになります。

中小零細企業は、地道な行動を積み重ねて成果を挙げていく他はなく、卓越した戦略で競争を勝ち抜く訳ではありません。従って、戦略しか語らないコンサルタントさんは不要であり、実行レベルまで付き合ってくれて初めて社外協力者の有効性が発揮されると思います。不況のなか、大企業で稼げなくなったコンサルタントさんが対象企業の規模を落としていますが、価格面はもちろん有効性の観点から考えても、そう単純な話ではない感じがします。

コンサルタントさんも、顧客が変わることでニーズも異なることを踏まえて、自らの戦略の転換を求められているということかな、と思う次第です。いづれにしても、コンサルタントさんに丸投げする中小零細企業は、必ず行き詰ります。経営者は、信頼できる相談相手を得ることで、自分の中にある答えを見出し、厳しい環境でも自信をもって行動していくことが可能になるのだと思います。

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