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Social Media と Sports の新たな可能性と価値を模索していきます

MLB による前代未聞のソーシャルメディア戦略

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このブログで数回にわたり「スポーツ界は積極的にソーシャルメディアを利用し、
ファンと交流する頻度(エンゲージメント)を増やし、更なる活性化を目指すべき
である」という提案をしてきました。

日本ではまだまだその動きが鈍いのですが、米国では既にソーシャルメディアを
利用したイベント戦略を打ち出し、実際に高い効果を生み出しています。

7月12日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスの本拠地、チェースフィールドで
行われた第82回オールスターゲームの前日にア・リーグとナ・リーグの両軍
から選ばれた打者によるホームラン競争の中で、選手たちが自由にTwitterで
ツイートをしてベンチの中の雰囲気や、ファンからきたメッセージに受け答えを
するという昔ではありえなかった画期的な取り組みが行われました。


YouTube: Cano Wins All-Star Home Run Derby

(上記の映像はホームラン競争で優勝したNYヤンキースのロビンソン・カノ選手のインタビューです)

Home Run Derby Becomes More Social Media Friendly http://www.webpronews.com/home-run-derby-social-media-friendly-2011-07

(上の記事から気になる文章をピックアップしてキーワードや要点をまとめます)

Professional Sports organizations are notoriously cautious when it comes to their players’ interactions with social media. And rightly so, as athletes have continued to fail at social media in various ways and to various degrees since the middle of the last decade.

今までもプロスポーツ界は選手によるソーシャルメディアの利用について注意を払ってきたものの、
選手たちはソーシャルメディアで様々な失敗を犯してきた。その意味でソーシャルメディアの利用に
スポーツ界は消極的になっていた。

But Major League Baseball is taking steps to further integrate social media with its players and is not only allowing Facebook and Twitter updates during this year’s All-Star festivities, but encouraging it.

ただその中で、MLBはソーシャルメディアと選手たちを結びつける動きを進めている。今年のオールスター
期間中は、FacebookとTwitterの更新を許可するだけではなく、それらの利用を積極的に促している。

Players that aren’t already heavily involved in Twitter will be participating in the live-tweeting (read: talking smack) via official MLB accounts like @MLB and @MLB_PLAYERS. Participants and spectators are both being encouraged by the MLB to interact with Facebook during the competition.

選手たちは、MLBの公式アカウントを通じてやりとりを行う。参加者や観客はホームラン競争中に
Facebookを利用して球場の雰囲気や盛り上がりを共有することで非常に楽しむことができる。

If players don’t have their own mobile devices to post with during the Derby, they can use designated social media station set up on the field. These stations will have laptops, tablets and cameras. Everyone (including fans) us being asked to use the hashtag #HRDerby when discussing the event on Twitter.

もし選手がホームラン競争中にモバイルデバイスを持っていない場合は、球場でソーシャルメディアを
利用出来る専用のステーションがあり、そこにはラップトップ、タブレット、カメラが用意されている。
選手・ファンを含めた全員がホームラン競争の様子を伝える専用のハッシュタグを利用することで、
Twitter上でやりとりをすることができる。

<参考URL> 【MLBコラム】オールスターとツイッター http://www.sanspo.com/mlb/news/110714/mla1107141547006-n1.htm

迫力の競演 MLBオールスターホームラン競争  ヤ軍のカノが初優勝
http://photo.sankei.jp.msn.com/essay/data/2011/07/0712mlb/

Stay connected to Derby through social media
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20110709&content_id=21642642&vkey=news_mlb&c_id=mlb&tcid=fb_share

このような取り組みが日本において急激に広まる可能性は、現時点では低いとは思いますが
オールスターのような「球宴」で行うことが出来れば非常に強いインパクトを世間に与えることが
できるでしょう。日本のスポーツ界に必要なのは「前代未聞」という今までやったこともないこと
を推し進める「勇気」と「好奇心」だと思います。

マツダオールスター2011 公式HP http://allstargame.npb.or.jp/

現時点では、特にソーシャルメディアを利用した企画をNPBは
考えていない模様です。これは非常に勿体無いことだと思います。
(公式のFacebookページも所有していない)

<ソーシャルメディア利用例>
①試合前の選手たちの練習の様子をUstreamまたはYoutubeで放映する。
②オールスター専用のハッシュタグ(#)を用意し、選手・観客の交流を促す。
③ハッシュタグ(#)に集まったツイートのTLをバックスクリーン脇に表示する。

(特に第3戦は、東日本大震災の被災地である宮城県の日本製紙クリネックススタジアム宮城
で行われるので、世界に向けて支援の感謝や日本が復興に全力を尽くしていることを、
ソーシャルメディア特にUstream、Youtubeなどを利用し全世界に「英語」で発信するべき
どと私個人は考えています。)

*共に切磋琢磨しているインターン生のブログです。こちらも是非ごらんになってください。

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