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夏目房之介の「で?」

PEN誌8・15号「世界のコミック大研究」

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「ペン」誌(阪急コミュニケーションズ)8月15日号の特集「世界のコミック大研究」は、とてもよくできてます。まだ全部読んでないんだけど、何しろ幅広く、豊富な図版で見せてくれる。ベンキョになります。僕もインタビューで出てますが、そんなことより特集そのものの充実ぶりは、興味ある人には絶対おすすめ。
「世界各国で発生した、コミックの起源。」では、一般によくいわれるイエロー・キッドの他、スイスのトッファー、ドイツの「マックスとモーリッツ」や19世紀フランスの民衆版画など、目の配り方が本格的でしっかりしている。産業社会化と、そこからはみ出るバガボンドたちを描く各国のコミック紹介や、20世紀の「スピード」表現など、切り口もいい。また、日本の、とくに戦前の漫画と世界のコミックの趨勢とを並べての語り口も、付け焼刃ではない感じがする。誰か、相当の人が監修しているのかもしれない。それにしても、これだけのカラー図版をよくそろえたなー。

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