寿司と天ぷらと私

　こないだキャラクター開発会社の社長さんと対談して、キャラクターの話も面白かったんだけど、カラオケ好きっつことで後日「ぜひ、またお会いしましょう」という話になり、接待していただいた。東銀座の老舗の寿司屋。
　じつは

子どもの頃からいってた歯医者さんのすぐ近くで、何度かいったことがある。うまいんだ、これが。で、寿司をつまんで腹一杯になりました。そしたら、
「夏目さん、おなかすいてらしたんですか？」
　って聞くわけね、社長さんが。寿司握って出るはしからつまんでたかららしい。でもさ、握り寿司なんて出たらすぐ食いたいでしょ。そういうモンだと思ってたんだけどなー。台にいくつも残ってるのって、何かヤなんだよね。
　そのあと、ホントにひさしぶりに銀座のバーに連れてっていただき、カラオケを歌いました（当たり前ですが銀座のバーなんぞ自分でいったことは一度もない）。ま、お手合わせっちゅことでね。ただ、初めての店で他にお客さんもたくさんいたので、色々按配見ながらで、そこそこでしたね。
　そんで、帰りにタクシー乗り場にいったらですね、ギター抱えてブルースっぽくロック歌ってるおじさんがいたんですな。これがさ、けっこう格好いいわけだ。こっちも酔ってて、さっきまで歌ってたんでノリいいわけでね、前でしばらく聴いてたんす。そしたらさ、「ハート・ブレイカー」なんか始めるんで、ちびっと一緒に歌っちゃった。気持ちいかったね。
　そんで翌日、じつは近所にうンまい寿司屋あんのね。ここは、外国の客とかよくつれてくんだけど、安いのにうまい。そして、何年か通ったときに、ふと「今日はもうお任せで」っていったらですね、僕が頭でシュミレーションした通りに出てきたのよ。感動したね、あたしは。以来、ナニもいわず全部お任せ。
　････っていう話を友人の大森せい子さんにしたら、どうしても喰いたい、ということになったですよ。で、ひょっとして生まれて初めてじゃないかな。連チャンで寿司ですよ。いや、もちろんどっちも旨かったね、うん。とくに、この店はヅケと昆布締めがね、絶品（笑）。うふふ。いや、旨い食い物は人をシアワセにするよね。
　そんで、昨日「はＩＴセレクト」の「イノベーターの履歴書」最終回。東大本郷にある技術系の会社社長30歳。これも面白かったな。何せＩＴベンチャー系の取材ずっとしてきて、初めてですよ。「シリコン・バレーにいって、みんな憧れて、そこにいる奴も完全にブランド意識で、シリコン・バレ－やからっていってて、こいつらアホちゃうか、そんなん関係ないって思った」って、いきなりいっちゃった人。「起業だのベンチャーだのって言葉も嫌い」なんだそうで、ある意味最終回にふさわしい人なのだった。そういう世代が出てきたんだなぁ、と思ったな。
　そのあとエッグで、いつものシャケの和定食。何せ、来週水曜までお盆休みだからね、エッグファームズ。エッグないと餓死すんじゃないかっていわれてるからね、俺。どうしよう。
　そんで、今日21日。まずは昼エッグで海鮮カレーを食い、ブログについての打ち合わせがあり、ちょっと洗濯と整理をして、夕方から築地に天ぷら食べにいったんでした。仕事ではなく、姉夫婦と姪たちと、たまにはいこうと。ウチ（夏目家）で昔から家族でいっていた「おかめ」っていう、目の前で上げてくれる店でね。すでに三代かわったのを食べてきてる。これがまた、うまいわけよ。とくに最後の天茶がさー。あははは。
　この店、小津安二郎が来てたそうで、今のオヤジはひょっとしたら子役でデビューするかもしれなかったんだそうです。そんで、おばさんに新橋の有名な芸者さんがいて、根付を色々もらって相当あるらしい。しかもＣＬＡＭＰとか大好きで、かつ井上円了が好きで妖怪が好きなので、彼が校長だった学校にいったとか、ちょっと三田平凡寺系のヘンな人なのだった。ずいぶん長年通ってんだけど、こんなに面白い人だとはねー。何しろ、いろんなもの集めちゃうらしいんだね。当然、妙に話が盛り上がってしまったのだった。
　で、面白がってたら、ちょいと芸者さんおさがりの浴衣をもらちゃったので、お返しに妖怪の絵でも描いて送ろうかとか思ってるわけです。
　というわけで、ここ数日、旨いものばっかり食べました、っていう「うらやましいだろ」特集でした。