(039)商談が勢いを失い行き詰った時に振り返ってみるポイント
今取り組んでいる商談が失速し暗礁に乗り上げたり、お客様の検討姿勢に何らかの変化が起こることがあります。
問題はいち早く気付くことなのですが、(039)話は気付いた時にどうすべきか?について触れます。筆者は何度もこの種の危機を沢山経験しましたが、そんな時「この商談は本物か?」と原点に立ち戻って冷静に考えられないものです。
何故だ?そんなはずではない!!誰が邪魔しているんだ?という他責の心理が邪魔するのです。
みなさん、よくご存知のBANTは、商談の序盤戦で押さえておきたい、そしてお客様と合意しておきたい大切な事項です。
B:Budget 予算はあるのか?
A:Authority 決済者に会えているのか?
N:Needs 購入の必要性は高いのか?
T:Timeframe 導入・購入時期は決まっているか?
これに対し筆者のポイントは、商談が暗礁に乗り上げた時に原点に戻って回顧するための項目です。
従ってより「売り手と買い手双方の立場に身を置いて」現実感が湧き出る表現で点検ポイントにしたのです。
1)お客様にとってこの案件の検討にどのくらいの緊急性と価値があるのか?
2)予算の目途はついているのか?
3)決定者の関心事との整合性を確認できているのか?
4)結論を出すデッドラインが合意できていたのか?
5)他社よりもお客様ニーズを理解しているのか?お客様もそれを認めているのか?
6)お客様にニーズを理解してベネフィットと価値を創出する提案になっているのか?
7)競業他社を超える価値=差別化を提示できているのか?
8)この契約を取ることが、お客様、あなたの会社の相互のメリットになるのか?
整理すると、自分たちは今どこに位置しているのか?ということに帰結します。
・この商談はお客様にとってビジネス上の緊急性の高い真のオポチュニティ(商談)なのか?
・自分たちにベストなアプローチ又は潜在的な解決策があるのか?
・お客様は自分達の解決策を望んでいるのか?
・自分たちの解決策はお客様の期待に応えているのか?
という視点です。
商談は順調満帆に進むことなどほとんどなく、どこかで減速・失速・頓挫したりするものです。
お客様と連携して商談を進めるために自分は今何処に位置しているか?を知ることで打開策に進むことができるのです。
営業にとって時間が資産です。
無駄にすることは何がなんでも避けなければなりません。
商談が勢いを失い「お客様で何が起こっているのか?」分からなくなることはよくあることです。
行き詰まりを予測して行き詰まっている可能性のある商談の活性化の手を打たねばなりません。
原点を回顧してみるポイントを解説しましたが、冷静に考えれば実に基本的な項目なのです。
商談に失速はつきものです。回顧する習慣を身に付けましょう。