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mixiの説明がよくわからん件について

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mixiの利用規約改定が結構な騒ぎになってますね。mixiに著作財産権を許諾しろというのと、mixiに対して著作者人格権を行使するなというのが主な改定内容です。著作者人格権の行使の禁止というと何かすごいイメージがありますが、著作財産権は許諾(ライセンス)できる一方で、著作者人格権は一身専属でライセンスも放棄もできないとされており、契約上は不行使という形にすることが通常なので、この文面自体はびっくりするような話ではありません。2ちゃんねるに投稿するときも同じような文面が出てきます。

この件についてmixi側の公式見解が出ているようですが(ソース)、よく(意図が)わかりません。

1)投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ形式や容量が改変されること、2)アクセス数が多い日記等の情報については、データを 複製して複数のサーバーに格納すること、3)日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバーから国内外に存在するmixiユーザー (閲覧者)に向けて送信されること――の3点について、ユーザーに同意してもらうためと説明。

本当にこれらが目的とするならば、なんで著作財産権許諾、著作者人格権不行使みたいな書き方にしたのかよくわかりません。本当に上記が目的であれば、利用規約に具体的にこういう行為をするのでいいですねと書けば済む話です。本当に最初からそのつもりだったのか疑いたくなってしまいます。ひょっとすると、法務部門と現場のコミュニケーションがよくないのではとも思います。

ところで、2ちゃんねるのような匿名系のサイトでは、著作権者の許諾をもらおうとしても、そもそも連絡が取れないですし、真の著作権者かどうかを証明する手立てもほとんどありませんので「電車男」のような本を出そうと思うと、利用者と著作財産権許諾、著作者人格権不行使の契約を結んでおかざるを得ません。しかし、mixiの場合には原則的にはmixi側はいつでも著作権者に連絡を取れるのですから、利用規約をこういう規定ぶりにする必要はないと思います。また、最初からそういう規定だということで利用者も納得済みでやるならまだしも、後出しじゃんけん的にこういう(mixi側にとって)強力な既定を追加するのはちょっとまずいのではないかと思います。

Comment(4)

コメント

bn2islander

mixi側にも一理あるように思います。

日本の強力な著作者人格権を考えれば、RSS配信等が著作権に抵触してしまう可能性が考えられ、訴訟リスクが生じるものと考えます。

現状の著作権法上で訴訟リスクを回避するために、利用者の著作者人格権を弱めようとmixi側が考えたのであれば、仕方ないように思います。もちろん、やり方は批判されるべきですが。

中山教授の「一億総犯罪化」の記事を考えれば、mixiの方向性はむしろ今後の著作権、時代に合った著作権法を意識していると考えられなくもありません。

栗原潔

はい、そういう説明(RSS配信等に対応するためですというような説明)であればまだわかるのですが、全然違うことを言っているので「よくわからん」と言っているのです。
そもそも、ここで書いたようなシステム的都合でデータを改変する場合であれば、著作権法20条2項4号の「著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」にあたると思われますので、著作人格権不行使などを持ち出す必要はないと思います(念には念を入れてということかとも思いますが)

一応
s/強力な既定を/強力な規定を/

単なる素人ですが、
もしmixi内で電車男のような日記が出たり、
したら最初からもう製作に入った後で無理矢理事後承諾させたり、
ハンバーガー事件のような物があっても、
なにかしらmixiに有利になるようなための設定ではないかと思います、
これはまさに日本そのもの、規制、規制ばかりで自己保身をはかっている大きな政府のような政策をこのmixi内でも体現させたいのではないかと思われます。

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