本を紹介されたら
本はを探すには、書店やネットショップで表紙・書名・著者・書評などから選ぶ感じになりますが、自分に合うという意味での良書に出会うのはなかなか大変です。
一番の良い方法は、知り合いから紹介してもらうという方法でしょう。知り合いの方ですから、ある程度志向を理解してくれた上で勧めてくれる、というのがポイントです。
注意しなければならないのは、紹介してくれた人に対する姿勢です。
貸してくれた場合、プレゼントしてくれた場合には、できるだけ早く読むことが大切です。借りた場合は早く返すためでもありますが、貸した人が「どんな感想を持ったかな?」と、その本に関するコミュニケーションを期待している場合が多いからです。
紹介してもらった場合も同様で、できるだけ早く購入し、感想を伝えることが大切です。紹介の場合は全ての本を買って読む必要はないと思いますが、1冊も読まないようでは紹介してくれなくなることは間違いありません。
あるミーティングで、なかなか営業面で具体的な策を見いだせないメンバーに「何度も言っているが、営業関連の本は読んでみたのか?」と聞いたところ「まだです」という返答でした。「まだ」
ということは読む気はあるということですが、理由を聞くと、「業績があまり良くないので、書籍を購入する経費を使わない方が良いと思って」とあまりにもがっかりしてしまう返事でした。そもそもそう思っているなら紹介された時点でそう答えるべきですし、高々数千円の本を買えないとなると、取れる見込みが少ない客先に交通費をかけて営業しに行くこともできないという理屈になります。最初から読む気がなかったとしか思えないわけです。
私の知っている限り、仕事ができる人で、本を読まない人はまずいません。皆さんさまざまな分野の本を貪欲に読んでいます。私がちらっと紹介した本などもすぐに読んで感想を伝えてくれますから、どんどん紹介したくなりますし、相手からもいろいろな本を紹介してもらえます。お客様との雑談でも本を読んでいれば、「そういう話題がこんな本に書いてありましたよ」とすぐに紹介してあげることができます。
どのような本を紹介するかで、ある程度その人の志向やレベルも分かってしまうほど、本の紹介は重要なものだと思います。難しい本なら良いということではなく、そういう分野に関心を持っていると言うことを語らずとも伝えてくれるのがポイントです。
本離れが問題とされていますが、ビジネスをやっていれば本を読まなければ間違いなく損だと思います。紹介されたら、だまされたと思って読んでみることです。少なくとも自分で適当に探すよりは当たる確立は高いですし、外れた本でも1つや2つは気になるポイントがあるものです。