TV番組の資産価値をはかる人気度はどう計る?
2006年10月19日付けの日経新聞によると…
●10月に総務省がフジテレビ、TBS、商社、公認会計士などで構成する検討会を設置し、テレビ局保有の番組の資産価値を評価するための統一基準をつくる。
●放映時の視聴率、再放送回数などのデータをもとに「人気度」を定量化し、期待できる収益を予想し、市場価値を推計する。
●データの評価は2007年の3月までに具体案をまとめる。
●米国では保有コンテンツを「無形資産」として時価評価し、貸借対照表に反映させることを義務付けている。
放送された番組の収益性を分析するデータをどうやって集めるのかの議論に期待したいところだ。
広告費の伸びが期待できないテレビ業界、さらに現在のコマーシャルの1割は、最後のロゴの部分が「○○○で検索」という検索窓をクリックするコマーシャルに置き換わりはじめた。これは、TVコマーシャルが、たまたまの偶然の「認知のきっかけ」にしかならないことを意味しはじめている。
今回の過去のテレビ番組の資産価値を計上することにより、テレビ局の時価総額は上がることとなり、買収などに抵抗しやすくなるという側面もある。
しかし、いまだに番組の権利関係は複雑であり、今後の「DVD化」、「オンラインダウンロード販売化」、「レンタル視聴化」、「マッシュアップ化」、「リミックス化」、投稿サイトなどでの「関連広告収入化」、「アフリエイト化」などの近未来におこりうる事象に対しての、制作費や出演料、広告費などの分配法則が議論されないまま検討されてもしかたがないだろう。
番組の「人気度」をはかるバロメーターは、既存の視聴率だけではなく、今後は「録画率」や「再生率」などもDVDレコーダーなどを駆使してサーベイされないと意味がないだろう。また、広告効果も「購買率」にまで結びつけないと、ネット上の詳細なログデータと比較すると比べようのないデータとなっている。
具体的に「人気度」を数値で見ようとすると、
1.「YouTube」 http://www.youtube.com/ でアップロードされているかどうか?
2.テクノラティ http://www.technorati.jp/ でテレビのブログを調べる。
3.「TVブログ」http://www.tvblog.jp/ で書かれている番組なども検討できるが、まだまだ誤差がある。
そもそも、現在の視聴率が「神話化」しているから、こんな統一基準が必要になっているのかもしれない。