コンピューター・おばあちゃん
ひさしぶりに更新致します。
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いろどりという会社をご存じだろうか。所在地は徳島県上勝町。徳島
中心部から車で1時間、高齢者比率も50%弱、いわゆる、過疎と高
齢化が進む村にある。取扱い商材は、主に日本料理にそえられる
葉っぱ。所謂、つまものである。
従業員はほとんどが後期高齢者。つまり75歳以上。
これだけ聞くと、何とも寂れた感があるかもしれない。
しかし、何気なくテレビで特集をみていた私は度肝を抜かれた。
毎朝、おじいちゃん、おばあちゃんの家には、会社から「今日の全国の
葉っぱニーズはこのくらいありますよ。(例えば、もみじ100箱等)」と
FAXが流される。すると、おじいちゃんやおばあちゃんは我先に、山
に出ていく。葉っぱを取りにだ。
無事、お目当ての葉っぱが取れれば、会社に連絡。もみじ何枚等を
会社に納め、会社により全国へ売りさばかれる。
何と、ここで働くおじいちゃん、おばあちゃんの中には、この「葉っぱ」
ビジネスを通じて、年収1000万を稼ぐ強者や、豪邸を建てるものまで
現れている。
家庭には一台パソコンがあり、いろどり社員専用のサイトがある。
このサイトには、どの葉っぱが単価どのくらいで、利益どのくらいかの
一覧があり、それぞれキヌさん5000円/日のように個人の売り上げ
ランキングまである。もちろん、これらは毎日更新される。
何より驚いたのは、80歳を超える、おばあちゃんが、毎日操作をし、
明日の売上計画を立て、ランキングによってモチベートされているの
である。「この順位が上がるとやっぱりやる気になるわなぁ。」
トップセールスのおばあちゃん曰くである。
以前、見た時はFAXがメインであったが、先日見た際には、タブレット
に変わっていた。
山に生えた「葉っぱ」を売って、年商2億6000万円。主役は80歳。
色々な可能性が隠されている気がするのは私だけではないはずだ。
高齢化社会、地方の過疎化・財務悪化、農業将来性の不安。抱えて
いる問題は個々に異なるが、まだまだできる事はある気がする。地方
と高齢化社会、そしてICTができる事、少しずつ考えていきたい。
参考:
http://www.irodori.co.jp/own/index.asp
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グローバル社会については色々な方からご意見を頂戴しました。
じっくりと考えていきたいと思います。