「R2-D2にみるロボット技術の限界とは?」
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R2-D2。私が愛してやまない超高性能の軍事用ロボット。
掃除用ロボット「Roomba(ルンバ)」で知られるiRobot社の創設者Helen Greiner氏もR2−D2を作りたいという想いでロボット開発に着手したように、
世界中の多くのロボット開発者に影響を与えているR2-D2。
何がすごいって、あらゆる宇宙船の操縦、敵の暗号解読、膨大なデータ量を瞬時に記憶するメモリー能力、人間や他のドロイドが喋る自然言語を理解したコミュニケーションスキル。人間にはできない能力を平然とやってしまうクールガイ!
そもそも私が小学6年生の時に初めて目にした『エピソード1:ファントム・メナス』
惑星ナブーからアミダラ女王を連れて脱出したクワイ=ガンとオビ=ワンは、敵の攻撃を受けて宇宙船が故障し、絶対絶命の危機に直面しますが、
誰に指示されるわけでもなく率先してシールド装置を復旧し、ご主人を救います。
「アンビリーバブルや!!」子どもながらに驚きました。
ロボットって頼りになるなぁ〜。
SF映画の中で活躍するR2-D2に感じた興奮は、忘れられない幼少期の思い出です。
そんな憧れのR2-D2ですが、2015年12月に上映された最新作『エピソード7:フォースの覚醒』をみて愕然としました。
もちろん最新機"BB-8の機動力"には、「そこにシビれる!あこがれるゥ!」感動があったわけですが、何とまぁ、あの超高性能の軍事用ロボットR2-D2は、ご主人を失い、すっかり元気をなくして眠っているではないですか・・・!
さて、このブログの本題
「R2-D2にみるロボット技術の限界とは?」
私の見解です。
R2-D2の制御アルゴリズムは、過去の正解・定石を大量にインプットして、そこから最適解を導くことができますが、それは自身が所属するジェダイが統治する社会の中で機能することが前提条件です。
シス(競合)の動向や主人(顧客)のニーズの変化に応じて、柔軟に作業の目的とゴールを変更して最適解をだすことはできません。
つまり、戦う土俵が変わると、パフォーマンスを発揮できなくなるリスクがあります。
それすらも予知して、アルゴリズムに組み込むという考え方もありますが、求められるスキルや経験、倫理観(意思決定の判断基準)は、時代とともに変化します。
身近な例ですと、社長や上司の交代によって、パフォーマンスの評価基準や求められる作業内容が変わるように、自身の役割・仕事の目的は、競合動向や顧客ニーズの変化によって、刻一刻と変化します。
ロボットに変化への適応力を求めるのは酷かもしれませんが、現実社会では、昨日までの戦法が通用しない状況に直面している企業・社会人が多く存在します。
R2-D2が、ジェダイが統治する社会の中でしか機能しないのであれば、私はそこにロボットの限界を感じます。
もちろん正解のない問いですが、皆さんはどうお考えになりますか?
いつの日かR2-D2のように優しい心をもった万能型ロボットを社会に普及できる日を、願っています。
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