DIYとオープンソース
Euro OSCONの2日目の夜は、MAKE Festで盛り上がった。O'Reillyが発刊する雑誌『Make:』のイベントで、さまざまな“Maker”が自身のアイディア作品を披露、開発者たちをうならせていた。
たとえば、「The Magic Phone」など3作品を披露していたFabienne Serriere氏。フランス人とアメリカ人の両親を持ち、ドイツ・ベルリン在住。携帯電話をはじめとしたガジェットが大好きで、いろんなものをマッシュアップして組み合わせる。このMagic Phoneは、eBayで安く競り落としたアナログの黒電話に携帯電話とコードレス電話を合体させたもの。なつかしい音で電話がかかってきたことを知らせてくれる。数学を専攻したが、「エンジニアになる気はまったくなかった」という彼女、現在、Engadgetブロガーでもある。
Fabienne Serriere氏 | こちらは、ヘッドフォンから作ったワイヤレススピーカー。 Engadgetブログに作り方がある。 |
「The Coffee Server」を並べていたのはドイツのRene Grau氏。ドイツのPC Magazine『PC Professionell』の編集スタッフ。このサーバは、豆を挽いてコーヒーを入れてくれる。カプチーノなどのアレンジも可能。ネットワーク経由で自分のPCからコーヒーを注文することもできる。コーヒーが好き、古いコンピュータが好き、そうして思いついたアイディアだという。
「The Coffee Server」 会場には水のサービスがなく、実際に コーヒーを入れてもらうことはできなかった。 |
MakerのGrau氏。 「コーヒーが大好き」 |
この『Make:』の発刊・編集人、Dale Dougherty氏(写真左)、Euro OSCONでも講演し、DIY雑誌である『Make:』立ち上げには、オープンソースムーブメントが無関係ではなかったと明かした。「ものを改造したりいじるのが好きな人とハッカーには共通性がある」とDougherty氏。だが、読者としてテッキーを意識して発刊した『Make:』、実際には家族など技術者ではない人も多く購入しているという。「ものを作ることは楽しいこと。ものを作ることは互いに教えあいコミュニケーションがうまれる」とDougherty氏。
私の場合、もの作りといえば、たまのたまーにお菓子を作るぐらい。もの作りとはほぼ無縁だが、なるほど、面白そうだとも思う。『Make:』を一部もらったが、うーん。私はここまでの情熱はないかもしれない。