人を変革へ向かわせる10の方法
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
J. Kotterのものをはじめとして、変革管理(Change Management)関連の書物は多く出版されていますが、イノベーションと同じく、1冊の教科書をその通りにやってみてもなかなかうまくいかないのはご承知のとおり。やりきる意志を持つことも大切ですが、いろんな方法をまずは知って、その中から適切なものを組み合わせていく、という柔軟なプロセスも必要になってくるのではないでしょうか。
University of California, BerkleyとINSEADで教鞭をとるMorten T. Hansen教授がこの夏にこの分野を研究した結果まとめた10の方法をご紹介します。
Ten Ways to Get People to Change
人を変革へ向かわせる10の方法
Why don't we see more successful change in organizations? Because managers use only a few of these levers. Use them all.
なぜ組織で変革の成功を目にすることが少ないかって? なぜならマネージャーがいくつかのテコしか活用していないからだよ。全てを使うべし。
というコメントとともに、10のテコ(lever / レバー)が説明されています。簡単にまとめていきます。
1. Embrace the power of one. 1の力を受け入れよ。
ある会社で8つの価値観と12のコンピテンシーを実践させようとしたことがあったが、そんなのうまくいくわけがなかった、とのこと。20の優先順位、なども同様。
2. Make it sticky. 粘らせる。
そのためには目標は具体的で測定可能なものにせよ、と。「積極的に聞け」ではなく、「他人が話したことを要約し、正確性を確認せよ」。
3. Paint a vivid picture. 鮮やかな絵を描け。
ひどい食生活を表すには、実際の脂肪を見せる、など。ストーリーやメタファー、絵や具体的なモノを使って今のひどい現状と未来の輝かしい姿をありありと描き出す。
4. Activate peer pressure. 周囲からの適切なプレッシャー。
仲間(peer)を設定することによって、期待値や恥などの価値観、ロールモデルを活用することが出来る。
5. Mobilize the crowd. 群衆を動かす。
これは、デレク・シヴァーズの「社会運動はどうやって起こすのか」を観ていただくのが一番でしょう。
6. Tweak the situation. 状況を微調整する。
Googleが従業員に栄養のあるものを食べてもらうために、カフェテリアを入ってすぐにサラダバーを設置した、など。ちょっとした環境への工夫で行動を変える。
7. Subtract, not just add. 足すだけでなく、引く。
これは6.に似てますが、足すのではなく引く。イラクでの暴動を抑えるために、軍の人数を増やすのではなく、副次的に人が集まる要因になっていた屋台を撤去したら暴動が消えた、といった具合。
8. Dare to link to carrots and sticks (and follow through). 飴と鞭を両方使う(貫徹する)。
業績だけを見るのではなく、多面評価なども参考にする、といった具合。1つの尺度だけでなく、複数の視点から。
9. Teach and coach well. よく教え、よく諭す。
結局多くの要素は地道にスキルを磨くことで解決されることも多い。技術を身につけることも重要。
10. Hire and fire based on behaviors. 行動に基づいて処遇する。
9.までは人を変える方法だったのに対して、10.は人を選ぶ方法。入れるだけでなく出すことも重要。
特に人事に関わるのは、8.から10.のところでしょう。インセンティブを整理し、学習する環境を整え、適切に採用・配置・代謝を行う。しかしそれだけではなく、1.から7.までの要素もきちんと織り込んでいくことが、変革を成就させるのに重要なようです。
今回は短いエントリでした。お読みいただき感謝。
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当社でも変革を起こしていくためのプログラムを設計・ご提供しています。
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